第39話
スカイツリーでの楽しい時間を過ごした後、4人は隅田公園に移動して、のんびりとランチを取ることにした。穏やかな風が公園を吹き抜け、木々の緑が美しく揺れている。広々としたベンチに座ると、翠がニコニコしながらバッグを取り出した。
「じゃあ、そろそろランチにしようか。樹くんと私でお弁当作ってきたよ!」
「おぉ!すごいね!」
柚が驚きの声をあげる。樹もニヤリと笑って続けた。
「和人くんには10人前ほど用意してあるからね」
「ははは、それなら助かるよ!いつも腹ペコだからさ」
和人は大きな声で笑い、照れくさそうに言った。
「ふふ、すごいね!美味しそう!」
柚も嬉しそうにお弁当の中身を覗き込む。おかずがたっぷり詰まったお弁当は、まるでピクニック気分を盛り上げるかのように色鮮やかだ。
「じゃあ、みんなで食べよう!」
翠がお弁当を広げながら声をかけ、4人はさっそく箸を手に取った。
「いただきまーす!」
それぞれが手作りのお弁当を味わい始め、和やかな会話が続く。おにぎりや唐揚げ、卵焼きにサラダなど、ボリューム満点のお弁当は、和人の大食いにも十分な量が用意されていた。
「うわぁ、これ本当に美味しいね!翠、料理上手なんだね」
柚が感心しながら言う。
「ありがとう!樹くんも手伝ってくれたんだよ。包丁持つの、最初は怖かったみたいだけど」
翠が笑いながら樹を見つめると、樹も照れくさそうに微笑んだ。
「いや、料理はまだまだだけどね。でも、こうしてみんなで食べるのは楽しいなぁ」
「うん、そうだね」
和人も笑顔で応じる。
「和人くん、たくさん食べてね。次の本場所も頑張ってほしいし!」
柚がそう言いながら、和人におかずを勧めると、和人は嬉しそうに受け取った。
「ありがとう!しっかり食べて、次の場所でも勝ち越しを目指して頑張るよ!」
和人の力強い言葉に全員が笑顔で頷きながら、さらに食事を楽しんだ。公園の緑と青空の下、4人はゆっくりと穏やかな時間を過ごし、さらに絆を深めたのだった。
翠と樹と別れたあと、柚と和人は二人並んで帰り道を歩いていた。夕方の涼しい風が心地よく、静かな街並みが二人を包み込んでいた。和人は照れながらも、心の中で今日の出来事を振り返っていた。
「ああ、今日は本当に楽しかったなあ…久しぶりにリラックスできた気がする」
そんな心の中をよそに、隣で歩く柚が、楽しげな声を上げた。
「和人くん、今日楽しかったね!翠と樹くんたちと、また一緒にどこか行こうね!」
和人は頬を赤らめながら、柚の方をちらりと見て微笑んだ。
「うん、またみんなで出かけよう。次はどこに行くか、楽しみにしてるよ!」
「よーし、明日からも稽古頑張るぞ。こういう楽しい時間をまた過ごせるように、もっと強くなろう…」
柚も和人の笑顔に安心しながら、心の中で今日の出来事を反芻していた。
「楽しかったなぁ…。和人くんもみんなも頑張ってるし、私ももっと頑張らなきゃ。もっと両国の街のために…」
二人は時々お互いに軽く言葉を交わしながら、静かな夕方の道を歩き続けた。日が沈む頃、遠くにぼんやりと街の明かりが灯り始め、二人のシルエットがその中で溶け込んでいった。
「和人くん、今日はありがとうね。なんか、私もすごく元気もらったよ!」
「こちらこそ、柚ちゃん。おかげで本当にリフレッシュできたよ。明日からまた頑張れる」
そう言って和人は照れたように微笑んだ。その笑顔を見て柚も自然と微笑み返し、心の中に温かい気持ちが広がっていった。
「うん、お互い頑張ろうね!」
そして、二人はまた一歩一歩を進めながら、静かに家路に向かって歩き続けた。




