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あなたの打ち込んできたものはなんですか?  作者: 共作 群青の海 シエリ
第2章 上京
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第11話

福岡空港の出発ロビーには和人を見送るために両親と同級生たちが集まっていた。和人のこれからの新しい挑戦を祝福するために、相撲部をはじめ一緒に卒業した友人たちがかけつけていたのだ。

和人は同級生たちといつものように笑い話に花を咲かせていたが、刻一刻と時間が迫る中、東京羽田行きの飛行機アナウンスが流れた。


「和人…いよいよね…」


母は涙をこらえながらも笑顔で声をかけた。


「和人、いよいよ東京に行くんだな」


父が誇らしげに言った。


「うん…」


和人は緊張した表情で頷いた。同級生たちも駆け寄り、明るい声でエールを送る。


「和人、南中卒業生のみんなで応援してるからな!頑張れよ!」


和人は力強く頷き、みんなに向かって笑顔を見せた。


「ありがとう!絶対に横綱になって帰ってくるから!!」


その時、再び羽田行きの飛行機の搭乗アナウンスが流れ、別れの時間を知らせた。母親は堪えきれなくなり、和人に駆け寄って抱きしめた。


「和人!」


母は涙を堪えきれず、しっかりと息子を抱きしめた。和人は照れくさそうにしながらも、いつの間にか大きくなった息子の腕で母を抱きしめ返した。母親のサポートがなくては今の和人はない。


「お母さん、ありがとう…」


少し離れたところにいた父親も温かい笑みを浮かべながら和人に近づき、力強く言った。


「和人、親方とおかみさんの言うことをよく聞くんだぞ」

「うん、お父さん、お母さん、本当にありがとう!」


和人は父親にもしっかりと目を見て感謝を伝えた。父は毎日仕事で忙しい中でも、試合は必ず来てくれて大きな声で応援してくれていた。


「東京でおもいっきりやってこい!俺たちはいつもお前を応援してるぞ」

「うん!二人とも、体に気をつけてね!」


和人は笑顔で答え、搭乗口へ向かう。


和人の背中が徐々に小さくなっていく。母親は涙をハンカチで拭いながら、遠ざかる息子を見つめた。


「お母さん、和人を信じて見守ろう」

「そうね…信じましょう…」

「東京には美音(みね)もいる。きっと大丈夫だ。昨日の夜電話した時も任せてって言ってたじゃないか」

「そうね。あの子たち仲がいいから…。きっと大丈夫ね」


2人は飛行機が飛び立ってからも、いつまでも空を見つめていた。

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