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第4話 もう少し広い世界。

「中等部に行く必要を感じませんので。」


そう言って、中等部にもいかずに私の執務を手伝うようになった娘。

さすがに今後、社交のこともあるので、高等部からは学院に行くことを勧める。


「はあ。」


ゆくゆく、この侯爵家を婿と一緒に支えていくことになる。

私ももちろん手伝うが…あの子を婿に取るのは無理だろうな。定期的に学院での様子を報告させているが、学業はもとより、剣術も生活態度もあまりいい話を聞かない。


娘はある時から、割と早い時期から、あの子とのお茶会で着飾ることを放棄した。

乳母に言わせると、

「真実の愛を見定めようと思っていらっしゃるのでは?」

ということだったが…めんどくさくなったのだろう。

伯爵家からは、正式に婚約者として申請したいとせっつかれているが…。


「ねえ、エレオノーレ?アヒム君はただの婚約者候補でしかないんだからね?世界はもっと広いし、正当性、合理性があったら、はっきり断ってもいいんだからね?」

「はあ。」

「とにかく、もう少し広い世界を見てきなさい。社交も大事だしね。もちろん、もっといい男がいたら、迷わず捕まえてきなさい。」

「・・・はあ。」


こうして愛娘は渋々、学院の高等部に入学する。



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