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第2話 褒めて育てる。
「へえ、お前、剣術も習っているのか?女のくせに。」
「はい。屋敷の護衛騎士の朝練に出ております。」
「へえ。暇なんだなあ。まだ6歳だろう?」
「アヒム様は先生が付いておられるんでしょう?お上手なんでしょうね。」
「あ、まあな。」
大体、お前ってなに?お前って?
「そういえばお前、この前手紙をよこしてたな?誰かに書いてもらったんだろう?」
「いえ、自分で書きましたが?」
「嘘言え。俺の侍従が言ってた、7歳にしては字が上手ですね、って。」
「まあ、アヒム様の字も個性的な字ですよ?」
「あ。まあな。」
読みにくいですけどね。もう少し、真面目にお勉強なさればよろしいのに。
「ま、俺はやればできる。今はまだ、やんないだけだ。」
「はあ。」
子供の言っていることを真っ向否定しない。肯定してから、できたところを褒める。
本当にこれでよろしいので??マーサ・フレミング女史??
子供を育てるのは難しいのですね。
しかも、2か月に一度くらい、ほんの1時間のお茶会で…。どこまでこの子を教育できるというのでしょう??