表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

第8話:スキンシップ

【スキンシップ】

夫婦にとってスキンシップは重要だ。例えば抱きついたりキスをしたり。

バカップルと言われようが、生暖かい目で見られようがこれは譲れない。こいつがなくなったら夫婦の危機だとさえ言える。

でもこのスキンシップ、妻は喜んでいる、のかな。

 私は事あるごとに妻に抱きつき、キスをする。(それ以上のことは書くのが憚られるのでやめておこう)


 恥ずかしい? いや、心は態度で示すべきだ。妻が居たら抱きつき、キスをするのが夫の義務であるとすら言える。全身全霊で愛を伝えなければ。


 朝起きた時、朝食の準備中、食事の前、出かける時、仕事から帰った時、夕食の準備中、夕食前、食後の片付けをしている時、歯を磨いている時、お風呂の前、お風呂の後、洗濯物を干している時、寝る前、寝ている時……。


 うっとおしい? うん、自覚はある。


 とにかく四六時中抱きつき、キスをしている(おっと、冬場は静電気が走るので注意するように)のだが、妻はどう思っているのだろうか。ニコニコしてくれているが本当は嫌なのではないか。だが人は環境に慣れるものだ。毎日抱きついていればいつしかそれが当たり前になり、やがてそれがなくなった時、寂しく感じてしまうことになるだろう。


 ふふふ、私が出張に行った時、寂しさに身悶えするがいい。


 あるいは妻に「気になる男」が現れたとして、その男が毎日抱きついてこなかったら「物足りない」と感じることになりはしないだろうか。


 ふふふ、私以外の男に満足できなくなる日は近い。着々と計画は進行しているのだ。


 ある日の夕食時、「いただきます」の後、ついうっかり妻へのキスを忘れたときのこと、ふと妻を見ると「明らかにキスを待っている妻」がそこにいた。


 キターーー!


 ふふふ、計画通り!


 これは決してエッチな気持ちからしていることではない、妻に愛を伝えるための行動だ。そこを勘違いしてはいけない。妻にもそれは伝わっているはずだ。


 しかし、抱きつくたびに妻が言う。


「エロなの?」


「愛だよ」


 正しく伝わっているか心配だ。

次回、夫婦で行く旅行。お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ