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散策をしよう

色々な魔法を練習していったが、最初の火を灯す以外はすんなりと覚えられず、もやもやしていたので、気分転換に散策することにした。


まずはこの魔王城の中から散策していく。


この魔王城は高さだけでも50mはあるんでは無いかと言うくらい高い、しかし高いところには照明とかしかなく、住む場所は全部で3階までしかない。俺の部屋は2階にあるのでまずは1階に行ってみることにした。


「影王さん、入っちゃまずい所とかあったら言ってくださいね」


「わかった」

影王さんに予め入ってはまずい所特に女性だけが入るような所には注意しつつ散策を開始した。


魔王城はかなり広いので、まずは階段を探さなければいけないが俺は階段の場所が分からなかった。

すると影王さんが出てきてくれて案内してくれた。


「まずは給湯室にいく」

影王さんがそういうと1階にある給湯室に連れてきてもらった。


「あら、勇者様いかがなさいましたか?」

そこにはグレイさんがいて、多分お茶の準備をしている。


「勇者様はやめてください、セイヤでいいですよ」


「ふふっ、失礼しました、ではセイヤ様と呼ばせていただきますね」

一介のメイドだからか様は外さないようだ、様のやり取りを何度かしたけど俺が折れることにした。


「グレイさんはお湯を沸かす時はどうしてるんですか?」


「この給湯の魔法具がありますのでそれで沸かしております」

さすがに給湯に関しては既に魔法具が出てたか、勇者知識失敗である。


「ちなみに料理も魔法具でやってたりするんですか?」


「そうですね、料理用の魔法具もありますよ、大型用や携帯用の冒険者が持っていくようなものまで様々です」

食に関してはやはり人間必要なもので、徹底されていた。

勇者知識またしても失敗である。


「そうでしたか、では俺はこれで失礼します」


「はい、お気を付けて行ってらっしゃいませ」

そうグレイさんに見送られ俺は散策を開始した。


「ほかの場所って言っても何も思いつかないなぁ」


「では街に出てみるのはどうでしょう?」

影王さんの提案に賛同し、俺は街まで出かけることにした。


魔界の街は魔王城を囲んだ形をしていて、特に貴族などの住宅はなく、雑多としてる。


魔王城を出てそのまま真っ直ぐ進むと色んな種族がたくさんいて、中には人間の人も見かける。

友好関係にあるのはホントなんだなと街中を見て実感した。


そのまま大通りを進んでいくと色んな店があり、中には魔法具店なんかもあり、俺は興味があったのでその店に入ることにした。


「いらっしゃいませ」

そう店の人に出迎えられて、魔法具を見ようとすると、店員さんの方に聞かれた。


「黒髪黒目の男性…もしかして勇者様ではないですか?」


「え?はい、そうですけど…」


「やっぱり!少しお待ちください、今長の方をお呼びしますから」

長の方といえばロビンさんか、ロビンさんに案内されるならまぁ少し親しいし説明もしてくれそうだからか安心できる。

少し待つとロビンさんが現れた。


「カカッ、セイヤ殿いらっしゃいませですな」


「ロビンさん、お忙しい中すみません」


「いえいえ、是非ここの魔道具を見て言ってなにかアイデアがあれば教えていただきたいですからな」

ロビンさんはこういったことを隠さずに伝えてくれるから安心できる。


「では、見せてもらってもよろしいですか?」


「どうぞ見ていってくだされ」

そうして店内を案内されると色んな魔道具がある、先程見た調理用の魔法具もあれば、テントの杭みたいな魔法具もある、色んな魔法具を見た中でショーケースに飾られた黒い四角い箱を見つけた。


「これってなんですか?」


「これはマジックボックスといって魔石の純度で中に入れられる容量が変わる魔法具ですな」

魔法ってすごい!こんな便利な物があるなんて欲しいなと思っているとロビンさんが懐からマジックボックスを取りだした。


「セイヤ殿これをどうぞ」


「え?いいんですか?」


「ええ、元々作って渡すつもりでしたのでなカカッ」

そういってロビンさんからマジックボックスをもらった。

マジックボックスには使用者登録というのがあるみたいで、魔力を流して使用者登録をした。


「ありがとうございますロビンさん」


「カカッ気にしなくてもよいですぞいつか、恩を返していただければ良いですからな」


「はい!できるだけ頑張って探してみます!」


「まぁ無理はせずに気楽にの」

そういってロビンさんと別れて俺は街の散策を再開した。

再会しようと思ったら目の前がグルグルとしだした。これは転移の魔法だ、一体なぜ?

そう考えてる間に俺は転移してしまった。


転移した先は神々しい女神のような容姿をしている方がいる所で、そこにはリリもいた。


「突然お呼び出ししてすみません勇者様」

そういわれそちらを向いた先には身長170cmほどあり銀髪で腰まで髪の長さがあり、見た目麗しい方だった。


「あの、どちら様でしょうか?」


「私創造神アルテナといいます、あなたをこちらにお呼びするよう信託を授けた者です」

目の前に創造神!最高の神様がいるではないか、自分は跪き申し開きをした。


「申し訳ありません、創造神様だとは知らず無礼を働いてしまいました」

助けてくれなかった神様でも、創造神といわれ跪きさえはする。


「いいのです、こちらこそあなたを助けられなかったことを悔やんでいるのです、神界は不干渉を決めてしまっているのです」

そういったやり取りをしているとリリが急に言い出した。


「でも私のところに勇者が拉致されてるって教えてくれたのよね〜」


「え?」


「そうするくらいしか私にはできなかったのです申し訳ありません勇者様」

これは実質創造神様が助けてくれたということではないだろうか?俺の中での考えが少し変わった気がした。


「そうだったのですね創造神様、あなたのおかげで助かりました、ありがとうございます」


「創造神様なんて堅苦しいのでアルテナと呼んでください勇者様」


「さすがにそれは、ではアルテナさんとお呼びします」


「では私もセイヤさんとお呼びしますね」


「それで、俺が連れてこられた理由はなんですか?」


「何か、困ったことがないかと言うことと、後ろにいる2人の処遇を決めていただきたいのです」

そういって後ろを振り向くとあの時拉致したキャトルと、暴行を振られたドズがいた。

俺はそちらを向くのをやめて、アルテナさんに文字が読めない事を伝えた。


「それはすみません、文字を読めるようにしますね」

そういって魔法をかけられた。これで文字が読めるようになるらしい。


「あの二人に関しては関わりたくもないのでアルテナさんに任せます」


「わかりました、お手数おかけしました、元の場所に戻しますね」

そう言われまた目の前がグルグルしだし、元いた場所に戻ってきた。


「はぁ…」

少しは忘れていたのに思い出されて体が少し震えた。

今日はもう帰ることにしよう、そう決めて魔王城に帰宅するのであった。





神界ではセイヤの要望通りアルテナによる私刑が始まっていた。死んでしまった方が楽な私刑が行われていた。

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