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告白してしまった

俺は魔王都に帰ってきてから鍛錬の日々を行っていた。

身体強化魔法を腱が切れないギリギリまでかけて、重力魔法で自分に重りをつけながらの鍛錬だ。


これのおかげか5重に身体強化魔法をかけても腱が無事だし、自身の動きもだいぶ様になってきたように感じる。


俺はこのまま何重にも身体強化魔法をかけれるようになるために、鍛錬を行った。




一方その頃その鍛錬を見ていたリリは心配だった。

学園を退学した理由は聞いていたし、力を求めすぎて自身を壊さないか心配である。

「セイヤ…どうしてそこまで頑張るの…?」

この声はセイヤには届くことなく消えていった。




俺はまだまだ自身を追い詰めることが出来るはずだと思い、重力魔法を自身にかけて身体強化魔法も自身にかける。


この状態で素振りをしようものなら身体中が悲鳴をあげてしまうだろうと思いながら俺は素振りを始めた。


素振り中に身体からミシミシという音が聞こえてくるが、俺は構わず素振りをする。


ついにはバキッと音がして骨が折れた。

しかし俺はエリクサーを飲んで、無理やり骨をくっつける。


俺が求めるのは力だ、力が欲しい!リリの横に立てるような力が!俺はその一心で鍛錬を行った。


休憩という名の食事の時間になっても、俺は自分にかけた魔法を解かずに食事をする。


食事の時間も鍛錬だ。

俺は握ったスプーンが自分の指の形に変わるくらいの力を込めていた。


「セイヤ、食事の時くらい解いたら?」


「いや、ダメなんだリリ、それじゃ強くなれない」


「なんでそんなに強くなりたいの?」

そんなの言えるわけがない、リリの隣に立ちたいなんてまるでプロポーズじゃないか。


「言えない…」


「なんで?どうして言えないの?」


「それも言えない」


「もう!セイヤのバカ!」

リリは手に持っていたナイフとフォークを机に叩きつけ、食堂から出ていってしまった。

ダメだ、完全にやらかしたと思っていると、みんなが口々に言う。


「こりゃセイヤが悪いな、早く謝りに行った方がいい」

そう言われたので、俺はリリを追った。

探査魔法を使いながらなので、どこにいるかは丸分かりだった。

バルコニーに着いた俺はリリに謝った。


「ごめん、リリ」


「許さない、セイヤなんであんなに強くなろうとしたのか聞かない限り許さない」

そう来たか、ならもう告げてしまおう。


「俺はリリが好きなんだ、だからリリくらい強くなって隣に立ちたいって思ったんだ」


「え?私の事が好き?え?」

そりゃ困惑するだろう、まだ会って数ヶ月しか経ってないのに、好きと言われたら、だから隠しておきたかった。

しかしリリはにへらっとしてて、逆に怖い。


「私もセイヤの事が好きだよ」

まさかの回答である。

リリも俺のことが好きだと、どこがとか何故とか聞きたいことは山ほどあるが、つまりは両思いということだ。


「それに会った時に言ったでしょ?私が守るからって、だからセイヤは強くならなくていいの」

そっか、俺は強くなくてもリリの隣に居られるのか。

そう安堵し、俺達は付き合うこととなった。


俺は魔法を解いて、リリと一緒に食堂に戻ることにした。


食堂に戻るまでリリはにへら笑いをしており、浮かれた気分だった。そんな俺も浮かれててお互い見つめあったりしていた。

そんな時間でさえも幸せだと感じる。


俺達が食堂に戻る頃にはみんな食べ終わっており、2人の分だけ残されていた。


お互いにあーんとかし合ったりして幸せな気分を感じながら食事を済ませた。


夜になり寝る時はさすがに別々で寝た。


翌朝リリが起こしに来てくれて、俺はそれすら嬉しくなってリリを抱きしめていた。


「セイヤ、恥ずかしい」


「ごめん、なんか抱きしめたくなった」


「えへへ」

そう言ってリリは笑ってくれて、俺としては童貞ながらにはよくやったと思いたい。


そして一緒に食堂に行き、今回はみんながいるので、俺達は普通に食べることにした。


イチャイチャするのは2人きりの時だけだ。

俺とリリが食事を終わり、一緒に廊下に出る。


「リリは何か困ってる事とかない?」


「困ってることはないよ、セイヤのおかげで色々と経済が回ってるし」


そう言われたので俺としては安心した。

リリとイチャイチャしたいが、リリは仕事があるので、俺はその仕事を終わるまで待つことにした。


リリには多くの付き人が居て、その人達と仕事をこなしているようだ。

俺は仕事しているリリを見ながら凄いなと思い俺はその場を後にした。


さて、リリはよく頭を使うから甘味を作りますか!

そう思い俺は甘味作りにせいを出すことにした。

次回はデート回

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