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お米を改良しよう

今日も日課のランニングを終え、魔王城に帰って来てから朝食を食べる。


朝食の準備中に俺はリリから麻袋を渡された。


「はい、セイヤこれ昨日の祭りの代金の一部ね」


そう、昨日は祭りだったのだ。

祭りは大盛況し、大成功を収めたのだった。


俺は発案者として売り上げの一部をもらうということになるみたいだった。


「これいくら入ってるの?」


「色んな貨幣が入ってるけど、金額にすると金貨15枚分かな?」

1500万である、そんなに入ってるのかと驚いていると。


「セイヤはこれからも発案者としての収入があるからどんどん入ってくるよ」


何とも驚きの一言を言われたけど、発案者としては大成功中の大成功を収めただろう。


「今後はメープルシロップの分も入ってくるからそこのところよろしくね」


リリにそう言われて俺はメープルシロップのことをすっかり忘れてたが、そんなのもあったな程度にしか考えてなかった。


そして話は終わり、朝食をいただくことにした。


朝食後俺は魔法の練習をしようと思ったが、何を練習すればいいのか分からなかった。

これといった明確な魔法は存在しておらず、人の数だけ魔法があるこの世界ではその人の想像力が試される。


俺は本屋に行くことにした。

本屋に行けば魔法のなにかがあるだろうと思って。



本屋にたどり着いた俺は店内に入る。


「いらっしゃい」

そう声をかけられ俺は魔法の本を探していることを伝えると。


「魔法の本ならあっちにあるね、ただし立ち読みは厳禁だよ」


「なんで立ち読みは厳禁なんですか?」


「そりゃ絵で描かれてるやつが多いからね、立ち読みなんてされたら絵だけで想像されて使われちゃ商売もあがったりよ」

この世界の魔法書は絵で描かれてるのかと思いながらも俺は魔法書のタイトルを見ながら選ぶことにした。


絵で分かる炎魔法、絵で分かる水魔法、絵で分かると絵で分かるシリーズが大半を締めている中で俺は絵と文字で説明する氷魔法という物を購入することにした。


なぜ氷魔法なのかと言うと、炎は森で使おうにも森を炎上させてしまうだろうし、水は攻撃としては微妙という認識だし、あとの他のも影響力が強そうだと思ったからだ。

正直言うと氷魔法!カッコイイ!というのが大半の理由を締めている。


そして俺はお会計をし、店を出た。


俺は次どこ行こうかと思いながら歩いていると、薬草屋なんてものがあった。

薬草RPGでいう定番のアイテムだ。

傷を回復したり、毒を消したりとするアイテムであるため、俺は使用するかもと思い中に入る。


店の大きさはそれなりの大きさであり、品数も多く、薬草からまたまたポーションなんてのもある。


「いらっしゃい、あっ!」

あっと言われ、そちらを向くとゴブリンに襲われていた村人Aさんではないか。


「あっどうも村人Aさん」


「誰が村人Aさんよ、私はルシアっていうのよろしくね」


「セイヤって言いますよろしくお願いします」


今更ながらに自己紹介をしあって俺はここの店のおすすめを聞く。


「そうね、やっぱりポーションかしら、冒険者だって活用している物よ、あなたも冒険者なのだから持っておいたら?」


そう言われ俺はポーションを買うことにした。


「うちのポーションは格別よ、なんたって私が薬草を改良して作ってるんだから」


ん?今改良してと言わなかったか?薬草を改良つまりは品種改良である。

この人になら頼めるかもしれない。


「あの物は相談なんですけど」


「え?なに?値下げは一切してないわよ」


「値下げじゃなくて、さっき薬草を改良って言ってましたよね?」


「ええ」

俺はあの穀物を出しながら。


「これを美味しく改良して欲しいんですけど出来ますか?」


「え?これって雑草よね?食べれるの?」

また雑草と言われてしまった。

まぁこの世界では雑草なのだが、これは穀物であることと、食べられることを熱弁した。


すると了承をしてくれたので、その代価としてお金を払う。

金貨10枚くらい払おうと思い金貨10枚払った。


「これで何とかお願いします!」


「金貨10枚ってさすがに多いわ」


「いや!俺にとっては大事な事なので!」


どのように品種改良してもらうかを言う前に、どういった食べ物なのかを教えるために、マジックボックスから取り出したお米を食べさせる。


「もちもちしてて面白い食感ね」

その感想はもう聞き飽きた!違うんだよ!もちもちしてて風味がよくそれでいて味が良い物にしたいんだよ!

と俺は熱弁したら。


「わ、分かったわ」

少し引き気味で了承を得た。


1度目の品種改良では、味が良くなったがまだ求められると思い妥協せずに2回目をやらせた。


2回目の品種改良では更に味が良くなったが、俺の味覚には合わず、もっとスマートな味わいを!と意味不明な言葉を言ったが、3回目に挑戦してくれた。


3回目の品種改良では、味が良くなったので俺は食べられる味になったことに喜んでいた。

この世界の人にも受け入れられる味になっただろうと思い持っていた米を全て改良してもらった。


「ここまでありがとうございます」


「お金も受け取ったし全然だわ」

そう言いながらもぐったりしている様子のルシアさんを見ながら俺はポーションを爆買いし、店を後にした。


魔王城に帰ってきて、俺は今日品種改良した米をみんなに振る舞うことにした。


「これは前回と違ってかなり美味しいよ!新たな主食になるかもね」

そうリリが絶賛してくれたので、薬草屋の人に改良してもらったことを話した。


「なるほど、ならその子も含めて新たな穀物として商業ギルドに登録しなきゃね」

そう言ってリリはやる気に満ち溢れていた。


そして俺は魔法書を読みながら氷魔法の練習をしていた。


「なるほど、氷を針状にして相手に攻撃したりできるのか」

などと独り言を呟きながら魔法書を読んでいた。


この人の魔法書は絵と文字で説明するタイプであり、どういった形で発動するのかなど詳しく書かれており、わかりやすい。


俺は魔法書を一通り読み終わると今日は練習せずにいっかと思いながらそのまま寝ることにした。

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