客間
2話目ですよろしくお願いします。
メイドさん達の案内によって客間へと通される。
さすが王宮といえるだろう、客間だけでも人が100人は入れそうなくらい広い。
「セイヤ様にはこの部屋を使っていただきます。」
1人のメイドがそう告げた。
おそらくはメイド長とかそういった位の高い方なのだろう。
「ありがとうございます、これからよろしくお願いします。」
そうお礼の言葉を言うと、滅相もございませんと返ってきた。
あまり私語はしない方たちなのだろうと思った。
「では、私たちは別室に居ますので御用の際は机の上にあるベルでお呼びください。」
そう言われ机の上に置いてあるベルを見た。
ベル1つ見てもきらびやかで豪華な見た目だ、そんなに豪華な見た目である必要あるのだろうかと考えてしまうが、位が高ければそれだけ着飾らなきゃいけないのはこちらの世界でも同じなのだろう。
「はい、わかりました」
そう返事を返したらメイドたちはそそくさと退出していった。
「はぁー疲れたぁー!」
今日は1日凄い事があった、まさか仕事帰りに勇者召喚されて、王様に会い、なにもしなくていいなどと言われ、こんな豪華な客間に住むのか…。
「なにもしなくていいってことは…ニート!?まさかのこの年でニート生活!ヒモ万歳!」
元々勤めてた所は派遣会社だし、急に1人減ったところでなにも変わらないだろう。
あの人たちは人を道具のようにしかみてない、そんな人もいないんだろうけど、大抵は使いやすい駒のような感じだろう。
「それにもう行かなくてもいいなんて異世界最高!」
どうしても初日だからかテンションが上がり気味だ、これはよろしくない。
疲れたからベッドに入って明日から何しようと考えながら眠りについた…。