お姉ちゃんとラブホテル(NS)
最後、抜いちゃったのね。
ゴムをつけているのだから、抜かなくていいって……言ったじゃない。度胸のない人なんだから。
そんなんじゃ……困るのよ。
これじゃあ……あの日の再現にならないじゃない……。
やめてよ……わかってる……あなたはあの人とは違う。ほら、見てよ、この写真。似ているのは、横顔だけ。目元も、鼻筋も、体つきも……全然、似てなんか居ないわ。
要素だけあげつらえば、確かに似ているところはあるけれど……そんなの、誰にだって言えることだもの。
そうよ。似ているところを探して、こじつけて、それ以外は見ないようにしてて……仕方がなかったじゃない。本当に、寂しかったんだから。それに、この気持も……。
……ねえ、覚えてる? 今日のデートコース……あなたとも、無関係ではないのよ。
水族館は、あなたが幼稚園の頃に家族で行ったところ。お買い物をしたお店は、中学生の頃、一緒にでかけた時、私が覗いていたショーウィンドウ。ディナーは、一緒にテレビを見ていた時、CMで流れて、二人で行きたいねーって言ってたところ。お風呂は……。
……ええ、そうよ。思い出した?
そう。小学生の頃だったかしら。お風呂が壊れた時に、家族で行ったところよ。
偶然、なんでしょうけどね。
でも、私……あの日はずっと……あなたのこと、考えてた。
いいえ、自惚れないでちょうだい。別にあなたのことを忘れようとして付き合っていたわけではないわ。フラれた時も、本当に、辛かった。
わかんない。変よね。絶対におかしいわよね。こんなこと、ありえないって思ってた。
最初はあなたを利用するつもりだったのに……今はもう、あなたが愛おしくてたまらないの……。
ほら、脱がせてみて……そう、上手……。見て、この下着。今日、あなたのことを考えながら買ったのよ。どうかしら。
……ありがと。一生懸命考えた甲斐があったわ。
ねえ、あなたは、私の事、見捨てたりしない? 私の事、ずっと好きで居てくれる?
あなたにまで見捨てられてしまったら、もう私、どうしたらいいのかわからない……。お願い、あなたはどこにも行かないで。私の事、本当に大切にしてくれるの……あなただけだから。
私、もう処女じゃないけど……う、後ろはまだ使ってないから……。
もしあなたが喜んでくれるのなら、残りの初めて……全部あげる。
ゴムももう、使わなくていいから……ナマでするのは初めてで、ちょっと怖いけど……あなたが喜んでくれるなら……。
だから、私を――
っ……なによ、いきなり抱きしめて。
ホントに……? ホントに、私を置いてどこかに行ったりしない……?
……約束よ。
勝手に離れたりなんかしたら……絶対に、許さないから……。
……。
……嘘じゃないって、証明して。
もう一度私の事抱いて、どこにも行かないって、証明して。
うるさい。怖いのよ。大切なあなたのことも信じ切れないぐらい、私は……怖いのよ。
だから、あなたを信じる……勇気をちょうだい。
もしあなたが居なくなったら、今度こそ私は、ダメだと思う。
だから、あなたを信じていられるように……勇気を、ちょうだい。




