6,力の在処
●エリシアside●
周りは薄暗くなり、夕日で町が赤く染まる頃。
私たちはさらに暗い裏道へと歩いていく。
「な、なんかワクワクするね!」
正直言って怖い。でも笑顔でごまかす。こんなドキドキも冒険ならではだからね!
「エリシア。足が震えているぞ」
「こ、これは!楽しすぎて踊っているんだよ!」
そうやってごまかしながら、ハイネと向き合う形で後ろ歩きをしていると、背中に何かが当たった。
「いやあああ!ごめんなさい!悪気は無かったんです!」
「静かにして」
よく見ると、ぶつかったのはサクラの背中だった。
「着いたよ。ここが私が一番信頼できる人の家」
そこには、人が住んでいるとは思えない、少し大きめのボロポロな建物。
この世界でアパートと言われている所だ。色んな部屋があって、一つ一つの部屋に人が住んでいるらしい。
ちなみにサクラの家も似たような感じだが、ここよりは遥かにマシだ。
「どんな奴なんだ?私を強くするって言うから、お前と同じ力の持ち主だと」
ボロアパートの錆びた階段を登りながら、ハイネが聞く。
「正解。私の姉の一人で。一番信頼でき。そして私の知っているなかで一番、魔法について熟知している人」
サクラはそう言うと、一番奥の部屋のドアを叩こうとした。その時。
「今日も良かったぜ、ヒマワリちゃん。じゃあまたな」
そのドアからは、やや筋肉質の男が出てきた。
「って男!」
あまりに想定外な人が出てきて驚く。
そして思わず叫んでしまったので、急いで自分自身の口をふさいだ。
(いや、ちょっと待って......もしかしたら、この人は実は女の人で、体を鍛えすぎてこんな感じに......)
「お、もしかしてヒマワリちゃんの友達?」
男はそう呟くと、部屋の中に体を向ける。
「おーい!ヒマワリちゃんのお友達が来てるぞ」
男はそう呟くと、そのまま外に出る。
そして男は私たちに小さく手をふると、そのまま錆びた階段を降りていった。
どうやら違うみたいだ......。少し安心。
「あれ?もしかして、サクラ?」
それは男が出てきた部屋からの声だった。
すると部屋から声の主が出てくる。
その主は、金髪に緑色の瞳をした綺麗な美女だった。しかし、綺麗に反して髪は乱れていて、すごく眠たそうな表情をしている。そして衣類をいっさい纏っていない。
「この姉妹は、みんな服を着るのが嫌なのか......」
ハイネがため息混じりに小さく呟いた。
「久しぶり!サクラー」
「ヒマワリ。まだ男たちと寝て暮らしているのね」
サクラは呆れたような顔をしているが、そこに何か安心しているような表情があった。
それは本当の姉妹を思わせるような雰囲気だった。
「当たり前じゃない!たくさんお金がもらえて、魔力も取れて、すごく気持ちいいもん。こんな最高の商売はなかなかないわ」
でも、このお姉さんは別の意味で危ないかも......。
「とりあえず入って!お友達もどうぞ!」
金髪の美女が裸で手招きしてるなんて、なんか大人の世界に迷いこんだみたいだ......。
私はチラッとハイネを見る。
でも、ハイネは思っていたより平然としていた。
やはり、裏社会で生きていただけのことはある。と思ったのだが。
ハイネは中に入るため歩き出すと、すごく歩きが硬い。まるでロボットだ。
「し、失礼します!」
そして、やけに丁寧。
「ふふっ。あなたまるで私の所に初めて来るドーテイ君たちみたい」
サクラの姉は色っぽい笑いでハイネを挑発する。
「あーもう!ハイネ緊張しすぎ!強くなりたいならもっと胸を張って!」
まあハイネの胸はすでに大きく張ってるけどね。というジョークは胸に閉まっておこう。
「さあさあ。ここに座って!あ、散らかっているのは気にしないで、どけちゃっていいから!」
サクラのお姉さんのヒマワリさんは、床に散らかったゴミをテキトーに寄せていく。
そして空いたスペースにそのままサクラは座った。
私もそのままサクラの横に座る。
それを見たハイネは、少し躊躇いながらゆっくりと座る。
「あらためて、ヒマワリ。お願いがあるの」
サクラは表情を変えず言う。
「うーん。まあ大体話しはわかるよ。あんたの事だから、その子達に魔法を教えてってことでしょ?」
ヒマワリさんは私たちを見定めるように眺める。
「うん。でも小さい子はただの付き添いだけどね」
小さいなんて、失礼な!
「うーん、たしかにこの子は教える必要はないかなー。妹さんはすでに使い方を教えてくれる人がいるみたいだし。でも、お姉さんの方は自分の持っているものが何かわかっていないみたいね」
何を言っているかわからなかった。
魔法の事だから私たちがわかるわけじゃないけど。まるで私はすでに魔法を持っているような言い方だからだ。
「ふふっ。そうね、何の事かわからないよね。 じゃあ、実際に教えてあげる。ついてきてね」
すると、ヒマワリさんはゆっくり立ち上がり、部屋にあるスライド式で花柄の戸。確か『ふすま』だったかな。
それを開けると、外から見た小さなボロアパートとは思えないような場所があった。
壁全体がレンガ造りになっており、部屋全体が縦に長くて、円形になっている。
そしてその円をそって登り降りするように、壁に階段が張られていた。
「さあ、ようこそ。私のオアシスへ......」
ヒマワリさんは自信気に私たちを見ると、呟く。
「さあ、おいで」
ヒマワリさんとサクラは、ゆっくりとその部屋の下に繋がる階段を歩いていく。
私たちも黙ったままあとをついていくことにする。
「ここは、遠いところにある私が作ったお城なの。あまり人が来ない秘密の場所にある所よ。そしてさっき私たちがいたところが、商売をするための場所で。あそことここを、私の魔力で繋げて道を作っている。この部屋はその為に作られた場所よ」
よく見ると、その部屋の私たちが向かっている一番下には、よくアニメで見るような、魔方陣らしきものが、大きく描かれていた。
「あれが道を作るための魔法?」
私は思わず質問してしまった。
「ええ。あれを書くことでこの部屋全体が、さっきの部屋へ行くための通路になってるの」
やがてその部屋の一番下に着く。近くから魔方陣を見ると、かなりでかい。しかもかなり手間をかけたのか、魔方陣は地面を彫り上げて白い何かで固めていた。
それを眺めていると、私以外の三人が扉を開けて、他の部屋に行こうとしていた。
「あ、待って!」
私は早歩きで後を追う。
ランプだけがたよりの薄暗い空間は、どこまでも続く。
こんなところにいたらコケが生えそうだ。なんて考えているうちに、ある部屋についた。
「ようこそ。私の戦闘用魔法実験室へ」
ある一つの扉を開けると、そこは今まで見てきた部屋の中で一番広くて、天井も一番高いところだった。
「ひろーい!こんなところがあるなんて!」
「気に入ってくれて嬉しいわ、この部屋が一番手間がかかったからね。それに、ここはどんな怪力の人が暴れても大丈夫なほど頑丈に造られているから、好きに使っていいわ」
ヒマワリさんは微笑みながら言うと、サクラに近づく。
「それよりサクラ~。この頼み事のお礼はなに~?もしかして何もないってことは......」
「エリシアを好きにしていいよ」
えっと......いまなんかヤバイことを言われたような......。
「エリシアは何らかの特別な能力があるみたい。だからヒマワリにとっては格好の披検体じゃないかな?」
「ええーーー!」
私は今、さっきまで仲良く接していたはずの人に売られようとしている!
「なんて冗談」
サクラの無表情からは、全く対称的な言葉が出てきた。
「じゃじゃーん!サクラ特殊奥義。マジっぽいジョーク~」
その二人の言葉に思わず「えっ...」と情けない声。
いやだって、サクラってあまり冗談言いなそうじゃん!それに言い方が無表情だし。
「ひどいよー」
「この姉妹、恐ろしいな......」
私が安心しながら怒る横で、ハイネが小さく呟く。
「でも、エリシアの力は調べてもらったほうが良いかも。わかることが出来れば、あんたたちにとっても、プラスになると思うし、ヒマワリにとっては最高の収穫と思うよ」
「えっ!?なになに?この子、本当に特殊能力者なの?」
ヒマワリさんは興味深く私をジーっと見る。
「そうね。ハイネを強くしてくれるなら、教えてあげる」
なんか勝手に色々取引が進んでいくが、本当に大丈夫かな?
「わかった!」
すると、ヒマワリさんはハイネに向かって手招きをする。
そして部屋の奥へと歩いていく。
ハイネは少し小走りでヒマワリさんについていく。
「ねえ。サクラ。私解剖とかされるの?」
あまりに心配になって、サクラに恐る恐る聞いてみた。
「大丈夫よ、あくまでも魔力を調べるだけ......」
「あ、サクラー。その子の採取をお願い!」
サクラの説明の途中で、ヒマワリさんの声が響いた。
「そんな難しいことじゃない。ただこれに息を吐けばいいだけだから」
サクラはポケットから、カタツムリの殻に小さな棒が突き刺さっているような形の金属の容器を渡される。
「えっと、ここに吹けばいいかな......」
私はその容器の、棒の部分の先端をくわえる。
そして思いっきり吹いた。
「あ、待って。あまり吹きすぎると体が......」
「ふぁ?」
どうやらサクラの待ってが遅かったのかもしれない。
私は突然足の力が抜けると、そのまま倒れそうになった。
サクラは、私の体を急いで支えた。
「全く。どうして警戒もしないでいきなり吹くかな?......」
「えっ?いや......えへへ」
ここは笑ってごまかそう。
「たくさん吐いたせいで、魔力がかなり持っていかれたから一気に力がなくなったみたいだけど、しばらく休めば直るし、ハイネの修行を見ながら休んでたらいいよ」
サクラはそう言いながら、私を地面に座らすと、そのまま手を地面にかざす。
「お休みはメープル。動くはビスケット」
サクラがそう言うと、突然地面から丸いテーブルと、それを挟むイスが二つ出てきた。
「ヒマワリ。お茶を出すときの合言葉はなんだっけ?」
サクラは、離れているヒマワリさんに少し大きめの声で訪ねる。
「あつあつはごはんで、ひえひえはアイス~」
ヒマワリさんは歌うように私たちに指をさしながら言った。
すると置かれていたテーブルの上に、紅茶の入ったポットや、お皿に入ったたくさんのクッキーが出てきた。
「ヒマワリの家は、様々な魔法の仕掛けが張られていて、合言葉と自分の魔力を使うことで魔法が動く。これもその仕掛けの一つ」
サクラの冷静な説明に、私は目を輝かした。
だって、女の子なら誰もが夢見る魔法の世界だもん!
「スゴい!スゴいよー!こんな夢の国最高だよ!」
だけど、よく考えてみればここはすごく薄暗い場所だと後から思い、夢が崩れるのであった......。
「それでハイネちゃん。強くなりたいと言っても、今はどれくらい強いか見ないとわからないんだ」
「ああ」
すごく緊張感のある雰囲気だ。
「そこであなたの強さを測るために、こいつらを倒してほしい」
するとヒマワリさんが指を弾き鳴らした。
「動くは人形、止まるは屍」
するとヒマワリさんの前から、全身黒い服の人が三人現れた。
「この三体を倒してみて。そこからあなたを測るわ」
そして人形は一斉にハイネを目掛けて襲ってくる。
しかし、本当に一瞬だった......。
ハイネはとてつもない速さで二つ銃を、取り出す。なんて私が気づいた時には、すでに引き金をひいていた。三回も......。
それは銃声の音が三回聞こえて初めて気づいた。
何もかもが置いていかれた気分だった。
「これでいいのか?」
ハイネはそう言って、二つの銃をしまった。
と同時に三体の黒い人は、そのまま人形のように崩れた。
たぶん、実際それは人形だったらしく、倒れたときに木が地面に落ちる音が聞こえたのだ。
だけど、そんなことはどうでもよかった。
ここにいる皆は、沈黙という表現を表しているように黙っている。
ヒマワリもサクラも、唖然とした顔でハイネを見ている。
ちなみに私は、ハイネのあらためて見る強さに、興奮していた。
「これは......想像を遥かに越えているわ」
ヒマワリの最初に言った感想だ。
驚きつつも笑っている。
するとサクラも私の隣でため息をつく。
「あれは、悪いけど化け物レベルね。もしも対等な立場なら勝てる自信がないわ」
サクラは冷静な声で言う。
「気に入ったわ!ハイネちゃん!あなたを一ヶ月。いや二週間で強くしてあげる!」
ヒマワリさんは満面な笑みを浮かべて、ハイネの肩を叩く。
どうやらハイネの力を見て、前向きに考えてくれたみたいだ。
「よかったね!ハイネ!」
思わず私も喜んでしまう。
その喜びの言葉に、ハイネは戸惑っている。あまり自分の状況がわからないらしい。
たぶん、ハイネにとってはごく普通に、自分の武器を抜いて、頼まれたものを撃ち抜いた。という行為をしただけ。
でもその行為は、私たちにとってはまさに『化け物レベル』なのだ。
「ほ、本当にこれでいいのか?」
「もちろんよ。これ以上の文句はないわ......だから早速だけど、三段階目に入るわ」
するとヒマワリさんは、前に手をかざす。
「怪力を生みしは、刃。忍耐を生むは、鋼。百熱は戦場を焼き、平和と繁栄を切り開く......ホーリーサンズ!ここに具現する!」
そう叫ぶと、ヒマワリさんの足元から剣が沸きあがってきた。
それは全体的に赤く、といってそんな濃い赤ではない、暖かそうな赤。そしてヒマワリさんの体格とほぼ同じくらいのデカさもする剣だ。
ヒマワリさんは剣を片手で軽々持ち上げると同時に、ハイネが構える。
「あー、ちがうちがう。私と戦うんじゃなくて......」
ヒマワリさんは冷静にそう言いながら、デカイ剣を地面に突き刺した。
「ホーリーサンズ。私たち姉妹の持っている武器の中で最も固い剣。あなたのやることは、この剣を壊すことよ。その銃でね」
ヒマワリさんはハイネの持っている銃に指をさす。
「なっ!そんなの無茶な」
「じゃあ、貸してみて」
ヒマワリさんはハイネから銃を一丁だけ取ると、そのまま剣に向ける。
「いい?あなたの銃はすでに完成形なの。『想い』を銃に込めただけで、持ち主の魔力も銃に入り込むことができる」
「えっ?」
ハイネはヒマワリの構えている銃を見ながら驚く。
「本当。魔法も知らないのに、どうしてこんなものを持っているのかしら?......まあ『魔法器』は気づくと本来いるべき持ち主の元へいく。なんて言われているし、別に不思議でもないけど......」
「魔法器?」
「そうね。簡単に説明すると、魔法を込めて使用するための道具。と言っておく。使い方はこんな感じで」
ヒマワリさんがハイネの銃の引き金をひく。と、その時。その銃から。ハイネが撃ったときの衝撃なんて比べられないほどの音と衝撃波が、私たちのところまできた。
「すごい......魔法だけでこんなに......」
私は思わず驚いたが、ハイネを見てみると私以上に、数秒間も固まるほど驚いていた。
「な、なんだよ......そんな威力。どこから......」
たぶん、ハイネにとっては、いつも使っているものが実は想像以上のもの。だと突き付けられたことにショックしたんだと思う。
そんな驚きの隠せないハイネに、ヒマワリさんは借りていた銃を返す。
「こんなものよ。私が破壊のイメージで撃ったから、ここまでの威力を持ったの」
ヒマワリさんは撃ち抜いた剣に指をさす。
よく見ると、向こう側を覗けるほどの穴が、私の掌の大きさくらいに広がっていた。
「これがあなたの持っている銃の、本当の威力。いや、まだ十パーセントの力くらいね。あなたには今回の訓練で、このくらいは使いこなしてほしい。これくらいなら、私たちの中で中間くらいの強さの奴なら倒せるわ」
すると、ヒマワリさんが指を二本立てる。
「予定では二週間でこの力を習得させてあげる。でもあなた次第では、早くて一週間。場合によっては一ヶ月以上。もしくはそれ以上かかることもある。最終確認よ。強くなりたい?この力を使い、私たち姉妹のような化け物に対抗したい?」
ハイネは黙ったまま剣に空いた穴を見ている。
「私がやりたいことは、人殺しではない。サクラやヒマワリさんたちを殺したいわけでもない。ただ、力が欲しいんだ。大切な人を守れる力を......でも、こんな魔法。ただの殺すための技になってしまう。だから私は......」
ハイネがすごく弱気だった。
きっとハイネは、たくさんの戦いを見てきたのかもしれない。
昨日の夜も、ハイネは人が目の前で死ぬことに慣れているようなことも言っていた。
だから、誰よりも命の尊さを知っているんだ。
でも......。
「ハイネ!好き嫌いはだめ!」
「えっ?」
思わず叫んでしまった。
「ハイネ、強くなりたいんでしょ?大切な人を守りたいんでしょ?だったら例え殺しの技でもいいじゃない!私は信じてるよ!ハイネはむやみに人を殺したりしないって!」
感情的になりすぎて涙が出そうだ。
でも、私たちの最強ナイトが弱気になったら、やっぱり支えてあげないとね。
「強くなって!ハイネの大切なもの。守れるくらいに強くなってよ!」
その時、ハイネはどんな顔をしていたのか、見ることはできなかった。
でも、ハイネから弱気が消えたことは、なんとなく感じた。
「そうだな......全く。なんでびびっているんだろう。私はもうすでに人を越えた力を持っているのに、今さら力を持つことが恐いなんて」
ハイネは深く、ヒマワリさんに頭を下げる。
「よろしくお願いします!」
その時、ヒマワリさんの表情が、私がよく見ていた花のヒマワリのように、眩しく笑っていた。
「やったー!じゃあ、ハイネちゃん。教えるからには厳しく教えるからね!」
ヒマワリさんの『厳しく』がどこか緩いように感じた。
でも、これでハイネはこの旅において、また一つの目標が見つかった。
私も負けていられないな。
(ね、プリエル君!)
●アンドリューside●
気づくと部屋の中は暗闇に包まれていた。
さっきまでエリシアたちの話し声が部屋中を響かせていたが、今の部屋には静寂が流れている。
「さすがに、集中しすぎましたね。まさかこんなにも早く日が落ちるとは......」
さっきまで読書の為に使っていた机から立ち上がると、手に持っている本を机に置いた。
そう。今まで僕はここにある本をずっと読んでいたのだ。
「こちらの世界の本も、すごく興味深い本ばかりです。これじゃあ外に出歩ける暇なんてないですね」
寂しさのあまりか、僕は独り言を呟いていた。
そんな自分に恥ずかしさを覚える。
ふと、なにげに本棚を眺めていると、今までこの部屋で見た本の中で一番気になった本を見つける。
さっき見た本で読書の時間を終わる予定だったが、思わずその本を手に取った。
(ディーヴァ研究議事録......)
それが本の題名だ。ただ、本にしては少し雑なつづられかたをしている。
その本を開き、最初のページを眺める。そこには、何かのリスト。と思わせるものがあった。
(ローズ......ユカリ、まさかこれは......)
そう。このリストにある名前は全て、サクラの姉妹たちの名前だった......。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます......。
この世界での話しは少し長くなりそうな予感がしますね。
とりあえず頑張って最低限に最高の面白さを書きたいと思っているのでよろしくです!
※ちなみに作者はあまり文章が得意ではありません。ご了承ください......。