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『あの惑星に夢をみたんだ』
どこかの小惑星が誰かに破壊されたらしい
名前もまだ無くて
でもあたしはその惑星に夢をみたんだ・・・
それはとても幻想的な世界で
一瞬にして好きになった
懐かしいような気がした
この手で守りたいって思ったんだ
誰かに知られるのが怖くて
あたしだけの秘密になった
触れては壊れてしまいそうで
初めて大切なモノが出来たんだ
あの時、夢に視たこの世界は
どの宇宙よりも綺麗で
あたしなんかが憧れを懐く程
澄んだ景色に溺れてしまった・・・
幼い頃から幻想に触れた
周囲には煙たがられたけど、
そんなの全然気にもしなかった
全てが真実だったから――
信じて欲しいとは言わないよ
でもね少しだけでも聴いて欲しい
少女の戯れ言なんだって
嘲笑われたって構わない
世界に置き去りにされても
この夢だけは手離さないって決めたんだ
あの幻想的な世界を叶える為に
誰にも壊させやしない。