『キミの隣でボクは異世界の夢を視る』
いつも僕の隣にいた君は
最期も変わらぬ笑みを浮かべていた…
生まれてすぐに君と出会った
それからずっと一緒に歩んできた
泣いて笑って怒ってまた笑う
素直な君の隣で僕は時を重ねた
みんなから愛され囲まれて
いつも楽しそうだった
僕は端から様子を見ているだけだった
誰よりも一番近い存在として
二人一緒が当たり前だと思ってた
君となら何でも出来る気がしたんだ
僕が恐れているもの全てを
君が僕の名前を呼んで無くしてくれたから
見上げた空が曇天だった日
君と初めて喧嘩をしたんだ
どっちも譲らず口論の果てに殴り合って
いつの間にか同じ空を見上げていたんだ
「きょうだいみたい」と誰かが言った
僕もそんな感じがしてた
だけど君の想いは違ってた
優しく微笑んでその言葉を囁いた
もしも今の世界が誰かに奪われて
二人別れてしまっても
僕らはまた何処かで出逢える
僕は旅人で君は騎士となっている
時を経る度に想い出が溢れてく
このままずっと同じ日々が続いてく
君も同じだと思ってた
あの日が来るまでは…
学校帰りの帰り道
久しぶりに君と一緒に歩いた
辺りは暗くなり始めてたけど
気にせず話に夢中だった
それは突然の出来事で
黒い影がきらりと光った
狙われた僕を君は庇って
僕の目の前に紅い世界が拡がった
僕の隣に君はもういないけど
今でも君との想い出は薄れない
あの時、君の言った言葉がずっと響いてる
僕にしか見せない微笑を浮かべてさ
「親友だよ」って言ってくれたんだ…
また逢える日を僕は願うよ
その時が来るまで僕は旅を続ける
新しい世界を訪れた時
君は変わらぬ強さで現れる
騎士の姿をした君に
僕はまた憧れてしまうんだ…。