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こんなやつらに好かれてたまるかい

作者: 戸田夏樹

あまり期待しないで読んでいただけるとうれしいです。

「ハァハァハァ…」



 注意して頂きたいのだがこれは決して走っているわけではない。

これは、変態というものの息遣いである。私は変態の檻に囲まれて

いた。私がこのような状況になぜなったのか説明する前にこいつら

と私の今日の一日を振り返りたいと思う。





まず朝の会社へ向かう道すがら


「あーっ、先輩。おはようございます。先輩~。今日も先輩のにおい

嗅がせて下さい。このきつい体臭、後を引くにおいなんすよねぇ」

 

 こう抱きつきながら言ってきたのは、後輩の河島勇治かわしま ゆうじ

25歳の営業である。

見た目を一言で表すならヤンチャなイケメンというところだろうか。

えっ、もっとくわしく教えてほしいだって。めんどくs…。いやいや言葉

が悪いですね。みなさんのご想像におまかせします。

こいつは、何かにつけて抱きついてきます。その理由は、さっきの言葉か

らもわかる通りにおいを嗅いでいるんです。ここで一つ言っておきたいので

すが、私は決して良いにおいをさせているわけではないんです。むしろ体臭

はこいつの言う通りきつい方だと思います。こいつは、においフェチという

やつですが特に臭いにおいに興奮する変態です。

なので最初にあった時からこいつには、においを気に入られて、よく抱き

つかれるようになったんです。元々フレンドリーな性格のようですがいきな

り抱きつくことはしないんだそうです。だったら私にも抱きつくなよと言っ

たのですがこいつは聞きません。ええ、これが全然聞きません。なのでしか

たなく抱きつかせているという訳です。









そして時が経ち仕事中


「おい、舞浜!これやっておいてくれよ。おお良いねぇ その歪んだ顔、超いいよ」


 私に大量の資料を渡してきたのは、真根橋まねはしいさむ、33歳。

この人も変態である。

どういう変態かというと、人の歪んだ顔が好きというドSで、仕事をよく押

しつけては、その時、辛く苦しそうな顔を見るのが生きがいの人です。

あと一応言っておきますが舞浜とは、私のことで、本名、舞浜歩まいはまあゆむと言います。

ちなみに歳は27歳の独身OLです。仕事は事務をしております。

 て話が別の方向に行ったので戻しますが、この人を一言で表すと

体格の良いマッチョなイケメンでしょうか。この人は私の先輩で同じ

く事務をしているのですが、この見た目なので全然似合っていません。

職業間違えたのではと思えてなりません。ですが見た目に反して以外

と細かい性格をしているので事務のような細かい作業の仕事には向い

ているかもしれません。

それからこの人は、歪んだ表情が好きなわけですが、それは、表情だ

けでなく、その人の元の顔が歪んでいるともっと好き。つまりブサイク

専門で好きという変態です。その先輩に好かれている私は、言わずもが

なブサイクです。認めたくないのですがしかたありません。









続いてお茶くみを頼まれたので、給湯室に来ています。


「うわぁ」

「この丸みを帯びた曲線がたまらない」



はい、予想通り新たな変態の登場です。私がお茶の準備をしているとスー

と背中から腰あたりを撫でられたので驚いてしまいました。

こいつお茶かけるぞ、このやろう。

こいつは、旗緑はたみどり。私と同じ27歳で、同期です。こいつは

営業をしていてエースらしいです。こんな変態がエースってこの会社大丈

夫かよ。まぁそれはさておいて、こいつは一言でいうと、チャラ男でイケ

メンです。こいつは、ぽっちゃりが好きで、太った人を見ると興奮する変態

です。しかも同期なのをいいことによく触ってきます。

最初、入社した当時は太っていなかった私ですが、だんだんとストレスが

溜まり食に走り始め、その結果太り、こいつの餌食になってしまったという

訳です。やせていた時は、見向きもされませんでしたが今ではこの通り、

ターゲットにされています。どうにかこうにか痩せようと努力するのですが

失敗してしまい、今ではあきらめています。こいつが言うには、ただ太って

いるだけではだめでこいつの考える曲線がなければいけないそうです。よく

わかりませんが。








それから社長に呼ばれる。



「ハァハァハァ、きみのハスキーなしゃがれた声で罵倒されたい」



  最後にこの変態が残っていました。わが社の社長です。この人との

出会いは、説明するのが面倒なのでしませんが、私の声を聞いてからと

いうもの、何かにつけて声をかけられたり、呼び出されては、このセリ

フをはかれます。普段社長はもちろん忙しいのですが合間を見ては捕まっ

てしまうのです。

社長ですから逆らえないのですが、一言いわせて下さい。この変態誰か

捕まえてと、この社長は、声フェチの35歳です。見た目を一言で表すな

ら、野獣系というか肉食系というかそんな姿をしています。

声フェチの社長ですが、本当は声のきれいなお姉さんが好きなのですが、

なぜか私限定で、しゃがれたこの声で罵倒されることを好みます。なので、

社長としゃべる時はため口が基本で、「仕事、さっさとしやがれ」とか「遅

いんだよのろま」とか言ったりします。そのたんびに興奮しているみたいで

喜んでいるさまを見ると気持ち悪くてたまりません。そんな社長ですが今日

は、用事があったようです。


「実は、大事な接待があるのだが、きみに隣にいてほしいんだ!」

「えっいや、何で私なんですか」

「この接待はとても重要なので、きみにいてほしいんだよ」

「だから何で」

「引き受けてくれるね」

「えっ」

「ね」

「はい」



 あまりにもいつもと違うので圧倒されてしまい、私は頷いていました。

私は後になって後悔することになる。これを断らなかったことを。













 というわけで高級料亭に来た訳なんですがこの状況は何なんでしょうか。

そう冒頭に戻るのである。実は、社長がたまには外で私と食事がしたかった

という理由で嘘をついて私を呼び出したのだが、他の変態達も噂を聞きつけ、

押しかけてきたという訳である。



「ハァハァハァ先輩のそばってやっぱりいいなぁ安心する」

「ハァハァハァお前のその誰かに殴られたような変形したその顔、最高!!」

「ハァハァハァ。もっといっぱい食べなよ。そしてもっと太って、触らして」

「おい、おまえたち、ハァハァハァ。お前たちは呼んでいないぞ、私と彼女の

デートを邪魔するな、ハァハァハァ」






 何この変態の集まり、誰か助けてと思っていると。個室の襖が開いた。

そこには、社長秘書の瀬戸義人せとよしひと35歳がいた。ちなみに

見た目を一言で表すと、インテリメガネなイケメンである。


「瀬戸さん、助けて…」

「あらあら、今日も大変そうですね。ご愁傷様です。助けてということですが、

申し訳ございません。それはできません。社長に逆らうことなど私にはでき

ません。それに…」

「それに?」

「それに、あなた全然私のタイプじゃないんですよね。えっ私のタイプが聞きた

い?それはねぇ、美人の痩せ形で巨乳ですよ」

「いや、聞いてねぇし」

 


したり顔で笑う彼。そして私を取り囲む変態。誰でもいいから助けやがれ~。

いや、助けてください。お願いします。




たぶんおもしろくなかったと思いますが最後まで読んでくださってありがとうございます。うれしいです。

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