詩人「矢沢宰」
矢沢 宰(やざわ おさむ、は1944年5月7日 - 1966年3月11日)は新潟県見附市出身の詩人だ
矢沢 宰は8歳で発症した「腎結核」による長い闘病生活の末、1966年に21歳で「劇症肝炎」により亡くなってしまうが。右腎摘出や左腎の感染といった激痛を伴う治療の中、14歳から詩作を始め、ベッドの上で500篇を超える生命の詩を残した
五月の詩
僕は、燃えがらではない
一つのベッドをあたえられて
悲しみながら
じっとがまんしているんだ、
「ちょっと今晴れているか、空を見てくれ」
人間て言う奴を
考えれば考えるほど不思議に思える
その不思議の深さを
本当にはっきり見た人が
死んで行くのだろうか
花は花として見たい
草は草として見たい
かわいい女の子を
そうと手の平に乗せて
いつまでもいつまでも
見ているような気持ちになりたい、
そんな気持ちになるよう
がんばろう!
※16歳のときの詩
私の中で…
私の中で他人の花は咲かない
他人の中で私の花は咲かない
私には私の中で私の花が咲く
枯れて行く花が…
そよ風にも散りそうな
弱い花
それでもいっしょうけんめいに開こう
と努力する弱い花
そういう花を私はかざりたい
※17歳のときの詩
小道がみえる…
小道がみえる
白い橋もみえる
みんな
思い出の風景だ
然しわたしがいない
わたしは何処に行ったのだ?
そしてわたしの愛は?
(絶筆 1966年)
純粋で「愛すること」に努めた詩人で。その愛情は言葉の一字一句にまでもが繊細でで儚い、日本語で書かれた詩で、これほど私の心をとらえ、有無をいわせず、私を『変革』する力を発揮した詩はほかにないとやなせさんはのちに8回「詩とメルヘン」に矢沢の詩を掲載している
私たちの心をみているような感覚だった




