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第18話 姉上、もはや無敵なのでは?

「ち、近づくな〜オーク!だ、誰か……こいつをなんとかしてくれ」

「あ?だったら、さっさと白状しやがれ」

「き……貴様ら……わしはオスカー皇子の命でやってるんだ!

 この様な事をして、ただで済むと思うな!」

「あらあら、言っちゃったよ?オークにびびって相当動揺してるな?

 どうするエルフィー?」



「オスカー皇子?あの色ボケ男は、そこで寝てるわよ?」

「「「「えっ?」」」」

「あのおじさんがオスカー皇子って白状したから……ちょちょいって連れてきたの……

 でも、この男、私の顔を見た途端、寝ちゃったのよ」

「〝寝ちゃったのよ〟って……気絶してるんだろ、それ?

 案外、気の小っちゃいやつだな」

「だめよね?寝てたら。色々喋ってもらおうと思ってるのに」

「プッ……もう何でもありですね姉上」

「そんな事ないわよ?アンカーだから言うけど……」

 アンカーに近づき、3人にしか聞こえない様に、

 ヒソヒソと話すエルフィナ。

「私の得意な魔法……多分魔法だと思うんだけど……

 最近できる様になったものばっかりなんだけど……

 今やった様に、空間移動魔法、結界魔法、認識阻害……

 後は……予知?未来が時々見えるの。これは前からね……

 それ以外は、ほとんど何も出来ないのよ?」

「マックス王子も言っておりましたが……

 魔法の威力が半端ないですよね?

 私も、その魔法だけで、なんでも出来てしまう気がします……

 それに、いざとなったら、世界が滅びかねない大魔法が飛び出すんでしょ?」

「ふふふ……まさか〜」

「「いや出来る……」」

「て言うか、絶対やる!その未来なら俺にも見える」

「姉上、もはや無敵なのでは?」


 〝バッカ〜ン!〟

「うわ……メアリー、強化ガラスの水差しピッチャーを、頭に投げるか普通?

 死ぬかも?なんだぞ……皇太子相手に容赦ないな〜」

「あっちゃ〜ピッチャーで水かけようと思ったら、手が滑っちゃった。テヘッ」

「〝テヘッ〟じゃないよ……余計目を覚まさなくなるだろ?」

「あっ、でも衝撃で目を覚ましたみたいよ……

 エル姉は、認識阻害を解いて。起きても、直ぐ又、気を失っちゃうわよ?」



「ううぅぅぅ……なんか頭がいて〜……ん?ここは?

 うわ〜!貴様ら!な、何だ?

 こんな所に皇太子である、お、俺を拉致したのか?

 そんな事して、ただで済むと思ってるのか?」

「兄上。股間を濡らして、凄んでも失笑を買うだけですよ?」

「アンカー!貴様が首謀者か?」

「馬鹿か?お前は……アンカーや俺達は、

 お前達から何度も命を狙われてるんだぞ?

 首謀者ってのはお前の方だろ?誰と誰が、裏で糸を引いてるんだ?」

「はぁ?俺が、お前達の命を狙っただと?

 根も歯もない出鱈目を言ってるんじゃない!」

「兄上、ジオランド宰相……メチャ口軽かったですよ?」

「な……何だと……え〜い!知らん知らん知らん!」

「アンカー。その人すごく臭くなってきたから……もうやめよ?

 大きい方も……しちゃってるみたい……」

「えっ?良いのか?このまま帰して……」

「うん。じゃ、私、送り届けてくるわ。ま・ち・な・か・に……」

「えっ?街中にか?この姿のまま?エルフィー……容赦ないな……」

「ホホホ……置いてくるわ。うわ……くさっ!これ以上近づけない……

 離れてても出来るかしら……空間移動で連れてくの……

 じゃ、皆んなは、ちょっと待ってて」


「ん?何だこの匂い?」

「「「「うわ〜くさ〜〜」」」」

「こいつ、大小、漏らしてやがる……こんな街中で何してるんだ?」

「き、貴様!俺を誰だと思ってる?皇太子のオスカーであるぞ!

 このクソ平民どもが、誰か早く憲兵を呼べ!」

「クソはお前だろ?クソ漏らしながら何言ってんだ?このバカは?

 大体、皇太子が、こんな街中に1人でいる訳ねーだろ?」

「黙れ黙れ黙れ!不敬罪で処刑するぞ?クソ虫供が!」

「クソ虫だってよ?鏡見てから言えっての……お前がクソまみれだつ〜の」

「ちげ〜ね〜ギャ〜ハハハ!」

「「「「「「「「「 ブワ〜〜ハハハハッ! 」」」」」」」」

「き、貴様ら〜〜全員処刑してやる!良いか?覚えていろよ!

 おい、そこの荷馬車!それで我慢してやるから、俺を城迄乗せてけ!」

「冗談じゃねえ!荷台が使い物にならなくなるだろ!」

「ま、待て!そんな汚い荷馬車位、いくらでも買い直してやる。

 褒美もとらすから乗せろ!

 ま、待てと言っているだろう!ちくしょう!」



「おい、あれは何を騒いてるんだ?誰か見てこい」

「あれ、もしかしてオスカー皇子ではありませんか?」

「兄上だと?護衛は?何で1人なんだ?行ってみるか」



「あれ?本当に兄上じゃないか……護衛も付けず1人で何してんだ?」

「おお〜〜!良い所に来た。アスター!俺をお前の馬車に乗せろ!」

「ちょ!触んなよ!兄上クソまみれじゃねーか?

 く……くせ〜!それ以上寄るなよ!

 お、おいやめろ!クソまみれの手で、俺の馬車に触んな!

 今、兄上の御者を呼んでやるから、少し待てよ」

「うるせえ!そんな馬車なんぞ、いくらでも買ってやる!早く乗せろ!」

「俺はどうすんだよ?一緒に乗るなんて嫌だぞ?

 その辺の荷馬車にでも乗せて貰えよ?」

「こいつら俺の言うこと聞かねーんだよ!平民のくせしやがって!」

「平民の分際で、王家の命令が聞けないってのか?

 ここのクソ平民供は?」

「おいあれアスター皇子じゃないか?」

「じゃあ、あれは本当に、オスカー皇太子なのか?」

「いつもは、民の為に……とか、調子いい事言ってるのに、あれが本音か?」


「な、何だ?こいつら?様子が変じゃねえか?」

「皇子……お下がりください!この者達、敵意丸出しです」

「いて!誰だ石投げやがったのは!お前ら全員処刑するぞ!」

「アスター皇子も皇太子と同じこと言ってるぞ」

「帰れ帰れ!」

「き、貴様ら……」

「「「「「「「「か〜え〜れ〜!か〜え〜れ〜!帰れ!帰れ!帰れ!」」」」」」」」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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