「だからね!」
そう言う事らしい、生れて無いから・・・。
「事故ですか…」
「だからね!」
背中に当たる温もりの面積が大きく為り腕に籠る力も増えて行く。
「見て解る怪我は大した事無かったんだけどね、お腹打っちゃったからお母さんか赤ちゃんか…、そう為ったら決まってるよね…」
「そうなんですか…」
「可哀相にね家族に逢える事も無く一人で逝かせたの私の大事な弟、家族にとっても大事な家族なのに見送って上げられ無かった、後で聴いて辛くて哀しかったのは正樹は人じゃ無いんだって…、ペットと一緒なんだって生まれて無いから…」
「嘘でしょ?、お腹の中に居るとは言っても生きてる赤ん坊ですよ!」
「私も其の事を聞いたのは高学年に為ってから…、辛かったな…、ホントにあの子を一人ぼっちで逝かせちゃったんだなって…」
「本当なんですね…」
「だからね♥、大人しくしてなさいね何時でもこうやって抱っこして上げるから…」
女性の力だとは言えしがみ付く様に力が籠められる、苦しくは無いけど…。
「マー坊危ない事しちゃダメ、あたし二回も弟が居なくなるの為るのやだ、ずっと傍に居なさい…、ずっと面倒見て上げるから…」
「弟って言われても…」
「マー坊はあたしと居るのが嫌なの!」
「そんな事は言ってません、でも俺は弟じゃ無いし代わりにもなれませんよ?」
「傍に元気で居て呉れるだけで良いの、弟じゃ無くても良いよ危ない事だけはしないでね?」
「・・・・」
其れに返す言葉を無くしてた、嫌、返す言葉が見つからないと言うのが正しいかもしれない。
「マー坊?、返事して呉れないの?」
「いやそれは…」
「どうして?」
「いやぁ、バイク乗ってる以上絶対は無いと思うんだけど?」
「それだけ?」
「ほらホントに二人供風邪引いちゃうよ、ホラ湯船に浸かって温まろうよ?」
「誤魔化さない!」
(#^ω^)ピキピキ
「噓なんて言って無いって、冷えて来たし温まって寝ようよ?」
「ホントに?」
「美澄しつこい!」
「約束してね?」
(*^▽^*)
「うん!」
胸に鈍い痛みが走る、そう言う事なんだな此の痛みって…。
戒めを解く様に腕から力が抜け、背中に触れて居た温もりも離れて行く。
離れて呉れた安心感と如何やって説明すれば良いのかの不安が入り混じる、理解して貰えるのか、理解得られず平行線に為るのか、其の時如何すりゃ良いんだよ。
少しの間浴槽に沈んだが其の後は何も言って来なかった、風呂を後にして俺は先に寝床に潜り込み少し遅れて美澄も潜り込んで来る、此の後何言われるのか戦々恐々…。
「マー坊お休み♥」
「ヘッ?」
「ヘッって?、寝る心算だったんじゃ無いの?」
「いっ、嫌其の心算だけど」
「若しかして期待してた?、明日も仕事だから一回だけね♥」
「仕事でしょもう寝よう」
「違うの?、まあ良いけどね…、じゃあ今度の約束の日にね♥」
「判ったよ、じゃあお休み美澄」
「お休みマー坊♥」
こんな話聞いて俺は眠れるのか…。
じゃあ約束の日にね♥




