若しかして免許無いの?
勿論有りますけど…
「ほら、愚図愚図しないの!、さっさと乗る!」
「俺も行くんですか?」
「当たり前でしょ、責任持ちなさい!」
「大丈夫ですよ、ちゃんと治したから!」
「四の五の言わない!、さっさと乗る!」
「判りましたよ…」
(´Д`)ハァ…
しょうが無いかもし途中で止まったらって思ってんだろうし、其の辺回って来る位だろうから少し付き合うか、乗り掛かった舟だしな…、諦めて左側に回り込む。
「何やってんの!、そっちじゃ無いコッチ!」
「エッ?」
(@_@;)
「若しかして免許無いの?」
「勿論有りますけど?」
「だったらコッチ!」
そう言い手招きしてる、俺に運転しろってか?、この子直してって泣きそうになり乍ら言ってたよな?、大事な車を見ず知らずの人間に運転させるか普通?、整備士やディーラーの営業なら兎も角?って、えっ?もう乗り込んでるし。
「失礼します…」
「・・・」
乗り込みシート合わせ、フェンダーミラー確認、左右は良いが少し下向いてるけど大きくズレは無い、此れ位のズレなら此の侭で良いか試運転位だし…、ルームミラー合わせてと…、アッこれ如何しようさっき買って貰ったドリンク、見渡すがホルダーは一つだけしか無い…、若しかしてこの車に誰も乗せた事無いんじゃ…。
「そこ使って、あたし自分で持ってるから大丈夫だよ♥」
「じゃあお言葉に甘えて…」
「なに畏まってんのよ!」
(o^―^o)ニコ
「そんな訳じゃ…」
「変な子!」
(o^―^o)ニコ
「エンジン掛けますね?」
「後は任せたから好きにして!」
「判りました!」
スタータを回し素直にエンジンが掛かる、アクセルをじわっと踏み込み続けて素早く踏む、遊びはこんなもんか…、続けてブレーキの遊び確認、クラッチ踏み込みシフトの動き確認、ローに入れクラッチの繋がり確認、この辺で繋がるのかそう思って居たら声が掛かる。
「サイド引いた侭なんだけど大丈夫?」
「あゝ、クラッチの繋がるところ確認しただけですから、大体把握したんで動かしますね?」
「フ~ン、そんな事するんだ?」
「動かしますね?」
「判った!」
歩行者、自転車、並走車両無し、確認出来たので車線に合流しシフトを上げて速度を乗せて行く、懐かしいな此の音、前に聴いてから一年半位経つのか、尤も運転ポジションは全くの別物だが…。
「・・・・・」
「・・・・・」
1㌔程無言の時間が過ぎた、何だこの緊張感はなんか言って呉れないかな、凄く気まずいんですけど。
「ねえ?、何時も運転してるの?」
漸く口を開いて呉れた。
中々進みませんね~