逃げ出したい…
何でこんなに強引で我儘なの?
F5Aで間違い無いな此の音…、何度かスロットルを動かし吹き上がるエンジン音…
其の音が西の空を見上げさせ、西の空から眼を離せなく為った。
「ねぇ!、ねぇってば!」
「ハッ、ハイ!」
「アクセル踏んでも良い?」
「ハイ、どうぞ!」
「どうしたの?、随分素直に返事して呉れるけど?」
「いや、何でも無いですよ。」
「変な子ね?」
スロットルワイヤーがキャブを開け、軽く吹き上がるエンジン音、勿論車種が違うからエキパイも違ってる、完全に一致とは行かないがエンジンルーム内に響く音、それは間違い無くF5Aが発てる音。
「ありがとう!、元に戻った!」
其の言葉に現実に引き戻される、一気に気分も其処に引き戻された。
「それは良かったですね、務めは果たしたんでじゃあ此れで!」
「帰っちゃうの?」
「その約束ですよ、エロガキは是で退散しますんで!」
「拗ねてるの?」
「それじゃ!」
「逃げちゃうんだ?」
「終わったら帰るって言ってますよね!」
「未だ終わって無いでしょ!」
「ハイ?、終ったじゃ無いですか、走れるようにするって約束でしょ?」
「未だ走って無いでしょ?」
「もう問題無く走れますよ!」
「じゃあそこまでは責任持って付き合ってよ!」
「はあ、なら試運転迄付き合えば良いんですね?」
(´Д`)ハァ…
「うん!」
(=^・^=)
何か機嫌良さそうだな…、直ったからか?、でもまだ付き合うのかよさっさと帰って寝たいんだけど…。
これ以上する事は無いからエンジンフードを閉め、こんな無茶な事言う女性だから早く逃げ出したいのだが…。
「一寸付き合って!」
「ハイ?」
「良いから!」
腕を掴まれ引き摺られた!
「いらっしゃいませ…」
そうコンビニの中に…
「ほ〜ら、飲み物選んで!」
「じゃあこれで…」
「あたしは…、これ!」
ミルクティーを手にして引き摺られる、そうです未だ掴まれてます…
「お願いします!」
「いらっしゃいませ!」
「御免なさいね長く停めてて、もう少しで直るからもう少しだけ停めさせて?」
「良かったですね、判りました。」
「ありがとう!、後この子のバイク一寸の間置かせて?」
(=^・^=)
「どうされました?」
「直ったか一寸一周して来ますんで!」
「そう言う事ですか、良いですよ!」
気持ち良い対応繁盛してるのが良く判る…、だが俺のバイク置かせてって、俺も行くの?
(・・?
「ほら行くよ!」
「ハイッ?」
また掴まれて引き摺られて仕舞う、俺の意思とは無関係に…。
「ほら乗って!」
一体何なんだこの女性?
何時まで続くの?、書いてる本人が判らない…