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コンビニで手に入るんですか、これ⁉  作者: カビゴンと一緒
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俺の妄想?

応援呼ばれ余計な事に為らぬ内に撤収だ。

 次の交差点に近い場所にバイクを止め、程無くしてホンダ製400ccインラインマルチフルパワーの排気音が聴こえて来る、ノーマルマフラーの音と言う事は…。

 内堀の右折を車体をバンクさせ速度を上げ立ち上がる、車体は最大手の会社のクリーム色をベースに濃いブルーのラインが入る車体、フロントには所属先の社旗がはためく、社用車だから勿論フルノーマル仕様。


 短いブレーキングの後車体を左にフルバンクさせ速度を上げて消えた、此処は常時左折可の車線が存在する交差点…。


 信号の下部に表記が有る<警視庁前>と…。


 何か大きな事でも有ったのだろうか?、次々と現れる各機関の社旗を掲げる車輛達、同じ様に右折から立ち上がり此の警視庁前の交差点を左にフルバンクさせて消えて行く、此処には此の国の行政を司る中央機関が全て揃う、此の国の重要な事は此処で取り決められる場所、だから其れを皆に伝える為に彼らは走る、人の手で運ぶしか方法が無いから…、魅入られた様に其の場所から動けなく為る、本当に皆上手い、改めて思う俺も何時か彼らの様に上手いと思われる様に成れる日が来るのだろうかと…。


 此処に居れば2スト80ccからオーバー750cc迄新旧様々なバイクが現れコーナーに消えて行く、皆に共通するのはライディングに全く無駄が無い、此の儘ずっと此処で観て居たいが向いの警視庁前で仁王立ちしてる門番さん、先程から此方をチラチラ見てる、応援呼ばれて職質等の余計な事に為らぬ内に撤収しよう。


 その時聴こえる弾ける様な2stの音、右折を立ち上がり短くブレーキング、パン、パンッ、とシフトダウンして車体を翻し加速しながら左コーナーへ消えて行った、彼を眼にしたのは今日で三度目だが兎に角速く綺麗で無駄の無いライティング…、サブのマシンだからだろう社旗は無かった、何処に所属の方なのだろう…、俺のバイクの兄貴分で排気音も力強い。


 早く彼等と走りたい、彼等の背を見失う事の無い位速く上手く成りたい、後どれ位待てば良いんだ、一年、二年、三年?、もっと待つ事になるのだろうか…。


 そんな気持ちを嗜めるようにチラ見だった門番さんがコチラを睨んでる、別に悪い事はして無いんだが頃合いらしいな、退散する事に決めメットを被りフェンスの切れ間に向けてバイクを押し始める。


 走り出し外務省前を右折し国会議事堂に向かう坂を昇る、運輸省に沿う様に右折し国会議事堂前の内堀を更に右折、先程迄居た警視庁前を通過し内堀に沿うように左折、若しかしたらと勿論期待して居た、先程聞いた2Stの音が追い上て来る、前回と同じく内堀に沿って左折する俺をアウトから捲くり、宮内庁前ストレートに渋滞して並ぶ車、その車列に存在する隙間をブレる事無くストレートに抜けて行く、直ぐに視界から消えたが存在をアピールする排気音(エグゾースト)は遅れて消えた。


「お前何を愚図愚図してるんだ!、何時に成ったら此処に来るんだ!、何時迄も待ってられ無いぞ?」

 そう言われた気がした、俺の妄想に過ぎないだろうが…。

お前何を愚図愚図してるんだ!

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