すんごい近いんですけど!
腹も減ったな、帰って寝たいんですけど…
近い!、近いって!
俺の手元を覗き込むように肩をぶつけ、顔もくっつけて来てたまったもんじゃ無い、全く女性免疫無いんだから勘弁して!
「ねぇ、犯人って言ったけど何処が壊れてるの?」
「壊れてる訳じゃ無いですよ、汚れてるって言うのがのが正しいのかな?」
外した部品を見える様に裏返す、だから近いんですけど!。
「真ん中と周りに3つ突起があるでしょ?」
「なんか白いのがあるね」
背負っていたディバックからドライバーを取り出し、その突起に先端を当て小突くと瘡蓋見たいな白い固まりが剥がれる。
「アレ?、なんか出て来た!」
「これが正常なんですね!」
「ふ〜ん、そうなんだ…」
良くわかってなさそうな返事だな〜、まぁ良いか解って無くても、だから近いんだって!。
「ねぇ、これで動くの?」
「ここだけじゃ駄目なんでもう一寸待っててくださいね!」
「一つ聞いて良い?」
「何ですか?」
「其処が悪いと何で動かなく成るの?」
「う〜ん…、言葉じゃ上手く説明出来無いんで…」
両手使って説明する事にしたんだが…、やっと良い匂いが離れて行った、助かった…。
「このエンジンの中でこうして部品が動くんですね」
「へ~…」
右手、左手使って説明始めたんですが、なんか顔が強張ってるんですけど…。
「で、このピストンが上に来た時にこの部品から発射された…」
「エッチ!」
思いっきり肩を叩かれた…?
「へッ?」
顔が真っ赤に成っている俺何かしたのか?
思い当たる事が無いだが…。
「往来の真ん中でなんて事言うかな!」
「ハイ?」
「こんな所で言っちゃ駄目でしょ!」
「??????」
「もしかして解って無いの?」
「だってエンジンの話しですよ?」
「ホントかな…、惚けて無い?」
「???」
「ワザとじゃ無いの?」
「何を言ってんです?」
「ホントに~?」
「解んないんですけど?」
「良く考えて見て?」
「????…、アッ!」
「判った?」
「判りましたけど…」
「けど?」
「往来の真ん中でそんな事考えてたんですね…、以外ですね……」
「ヤダ!、そんな事無い!」
「どうだか…?」
「見ちゃダメッ!」
耳迄真っ赤に染まってた、こんな可愛い顔してそんな事考えてたんだこの人…、以外ですね…、良い物見た!。
「説明続けます?」
未だ真っ赤な侭でそっぽを向いた侭で顔を見せない、何で判るんだって?、だって耳が真っ紅に染まった侭ですもん!。
まだ説明続けるのかな?…、飛ばして作業始めて良いのかな?、早く帰って寝たいんですけど…。
まだまだ続いてますよ。