「ハッキリしなさい!」
また生欠伸が出る、限界が近そうだ…。
「マー坊先にお布団入ってて良いよ♥」
( ^ω^ )ニコニコ
洗い物を終えて美澄が戻りホントに嬉しそうに笑ってる、こんな日が此れからずっと続くんだな…、ホントにホッとする良い時間が過ぎて行く。
「もう少しこうしてる」
「そう?、無理しなくて良いよ?」
「大丈夫だよ」
「もう少しだけね♥」
また生欠伸が出る、限界が近そうだ…。
「ほら眠っちゃいそうだよ、少ししたら起こして上げるから一寸ここに横になりなさい♥」
( ^ω^ )ニコニコ
アヒル座りをしてそう言い膝を叩いてる、膝枕って奴か此の誘惑には勝てそうに無いな。
「失礼します…」
「何バカな事言ってるの?、若しかして初めて♥」
(* ̄▽ ̄)フフフッ♪
「初めてで悪かったね!」
「怒んないの♥、そうか初めてなんだ…」
(´∀`*)ポッ
「多分そうだと思う…」
「多分って何それ?、ハッキリしなさい!」
(#^ω^)ピキピキ
「そりゃ判んないよ、小さい頃にして貰って無いとは言えないし…」
「そっか!、アタシも小さい頃にお母さんにして貰ってた覚え有るね♥」
「と思うよ…」
「じゃあ改めて聞くよ彼女にして貰った事は無いの?、嘘付いても判るんだからね!」
(#^ω^)ピキピキ
「無いです!、初めてです!」
「そっか・・・」
嬉しそうな顔で覗き込まれる、静かな時間が過ぎて行く耳に届くのは開けた窓から時々道路を走り過ぎる車の音と美澄の息遣い、眼に入る景色はゆっくり上下する小高い二つの山とその向こうに優しく微笑む顔、今日は此の過ごし方で良かったんだなそう思う。
思い出した様に時々走り過ぎて行く車の音、耳に届く音で車種を想像して行く、小学生位からこうやって走り去る車の排気音で車種を当てて居た…、俺がホームシックって言ってたけど、あながち外れて居る訳でも無いのかもしれないな…、そんな事を想いながら段々意識が遠く為って行く…。
「安心して眠りなさい、お姉ちゃんは何処にも行かないから…」
その優しい声が耳に届くそして意思が沈み始める、返答も出来なかったが…。
また一台近付く車の排気音が届く、7Mか此の排気音は結構良い車だな「何時かは…」の車じゃ無くてハイソカーって呼ばれる奴だ俺見たいな貧乏人には一生縁のない車だよな…。
此処の前をその音が通り過ぎた先で〈ギューッ〉とスキール音がするロック寸前の激しいブレーキングの音、でも何かにぶつかる音などはしなかった、事故じゃ無さそうだな…、猫か何か動物でも飛び出しでもしたのか?、気には為ったが美澄も動こうとはしなかった。
「事故かな?」
「嫌、違うんじゃないかなぶつかったような音もしなかったし…」
「見て観ようか?」
「そうだね、事故だったら連絡しないと!」
そう思った時にクラクションが鳴った、後続に発進を促されたのか排気音が甲高く唸ってタイヤが鳴くけたたましい音を立て走り出す音に変わる、気に為り起き上がろうとしたら肩を押えられる。
「行っッちゃったから寝てなさい♥」
「判ったよ…」
美澄に促されて大人しく頭を乗せ直した。
大人しく頭を乗せ直す。