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傭兵、爆発に巻き込まれて異世界に転移する(第1部完)  作者: @ルケミー
第1部 第5章 傭兵、魔物を蹂躙する。
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事後処理2

ニャァ......ニャッ

 冒険者や職員の集団の中から短い銀髪を丁寧に整え職員の服を着た黒縁眼鏡の若い男性がもう一人仕立ての良い服を着た初老の男を連れてギルドマスターのもとへ美しい所作で近づいていき、軽くお辞儀をしてから手紙を渡してくる。


「ギルドマスター。お待たせしました。

 辺境伯に事情説明と街の防衛を任せ、動ける冒険者とギルド職員、それに商人や職人ギルドの方々などを連れてこられるだけ連れてきました。こちらが辺境伯からの手紙と諸々の内訳です。

 それと、辺境伯様の使いの者が同行しています」

「おう、来たか。お疲れさん、ありがとよ。

 ......ほぉ、さすがは辺境伯様だな。判断が早くて助かる。

 で、あなたが辺境伯様の?」

「はい。そうです。

 辺境伯様から可能な範囲で調査し報告するように仰せつかっています」

「分かった。危険は無いようにするが、念のため、俺から離れないようにしてくれ。

 よし、もう夜遅いから急いで動かねぇとな。冒険者どもは俺が引き受けるからお前は各ギルドの連中を束ねてくれ。あと、他ギルドの連中には拠点の準備ができ次第会議を開く予定であることを伝えておいてくれ」

「はい。分かりました」

 片手で受け取った手紙を見ながらギルドマスターが初老の男に話をしてから、眼鏡の男と軽く話して役割を決めると、ギルドマスターは集まってきた集団に向けて大きな声で指示を出し始める。


「お前ら、よく聞け! 詳しい説明は時間の都合上省かせてもらうが、この周辺に大量の魔物が発生し、それらを殲滅した。要は今この辺りは死骸だらけというわけだ。お前らをここに集めた理由は夜通しでここにある魔物の死骸の回収作業をやってもらうためだ!

 詳しい話が聞きたい奴は後できちんとするが、とにかく、今は魔物の処理が最優先だ! ほっとくと臭いで次々と魔物が押し寄せてくるぞ! 冒険者以外の奴らはコイツの指示のもと簡易拠点の構築、冒険者は魔物の回収と他の奴らの手伝いだ、急げ!

 もちろん、素材や魔石に関しては早い者勝ちだが、拠点構築に関しては一定額の報酬を支払う! 魔物が出現したら各々の判断で処理してくれ! ただし、報告は怠るなよ!

 よし、お前ら、各々適材適所でバンバン働け!! 今回は緊急依頼だ! 報酬はいつもより高いぞ!!」

「「「「「「おおー!!!」」」」」

「ここに簡易ギルド施設以外に宿泊や屋台などを設けるからじゃんじゃん働いてくれよ! 利用料は冒険者ギルドから出すぞ!」

「「「「「「おおおおお!!!」」」」」

 細かい部分は端折られている大雑把な指示だが大盤振る舞いな報酬のおかげか不満は無いみたいだな、それに、応援を呼んでから集まるまでの対応が早いな、いったいどういう内容の手紙を書いたのだろうか、と俺がギルドマスターの判断に驚きつつ眼鏡の男が数人の職員らしき人達と話をしている横である程度の指示を出し終えたギルドマスターに自分達はどうすべきかを話しかける。


「俺達はどうすればいい?」

「そうだな......

 よし、お前らは職員どもの手伝いを頼む」

「分かった」

「では、あなたたちは私とともに来てください」

 てっきり、魔物の回収を任されるかと思ったが、拠点の手伝いか、何か狙いがあるのか、と俺は少しギルドマスターの思惑を勘繰ろうとするが、突然眼鏡の男に話しかけられ中断した。

 そして、俺は眼鏡の男の後をついて行きながら、この人もしや、と男の正体についてなんとなく察していると男の方から話しかけてくる。


「そういえば、この姿で会うのは初めてですね」

「え? 会ったことあるかしら?」

「私ですよ、私。ゴブリンから助けていただいた商人です。本職はサブギルドマスターですがね」

「ええ!? まさか、あのおじさん?! でも髪の色......

 え、待って、私達に変装してたこと言っていいの? その、重要なこととかじゃ......」

 眼鏡の男の言葉にソフィアが訝しむように疑問を口にすると、眼鏡の男は一度立ち止まってからこちらへ振り向き、フフと少し笑いながら眼鏡をはずしてキリッとしていた顔を若干疲れたような顔に変えていった。

 男の顔を見てソフィアは最初、驚きの余り大きな声を上げるがすぐに声を潜めて変装していた事情を察して男にバラしてよかったのかを尋ねた。

 ああ、やはりか、商人のおじさんがギルド職員であり、それなりの役職持ちであることはイクスのおかげで知っていたが、まさか、サブギルドマスターが商人に変装して情報収集をしていたとはな、と俺も声には出さずに驚いていると顔を戻して眼鏡をかけなおした男が右手人差し指立てて口元に当てながら小声で話す。


「できれば秘密にしてください」

「えぇ......」

 困惑するソフィアを笑顔で見ていたサブギルドマスターが前へ向き直す際に一瞬だけ俺の方を見たような気がするが気のせいだよな? そういえばソフィアに彼が変装していることを話すタイミングなかったな、これから彼女にもちゃんと情報共有をしておくべきか、と俺が再び歩き始めた彼の後ろで色々と考えながらついて行っていると周囲が徐々に明るくなってきた。

 どうやら目的地付近まで着いたらしく、サブギルドマスターが俺達に指示を出し始める。


「ささ、あなたたちの仕事について話しますよ。

 馬車に積んである木箱の形をした収納魔術具を指定場所に下ろしていってください。

 各ギルドの持ち物や拠点道具など馬車ごとに纏めてありますので馬車と置き場所にいる職員の指示に従ってくださいね」

「ああ、分かった。

 ......馬車の形が違うような気がするな」

「こんなに大量の収納魔術具があったなんて知らなかったわ」

「まあ、辺境ですからね。万が一のための備えです。

 魔物被害を完全に阻止することはできませんが、代わりにその後の復興作業に力を入れているんですよ。魔術具は数に限りがありますしこの通り大きいので普段使いはせずに、希少素材や非常時の荷物の運搬用として使っています。ちなみに、馬車も特別製です」

 松明と呼ばれるもので周囲が明るくなっており、見渡してみると多くの馬車や地面に布を敷いて、それらの近くにある松明付近で待機している職員らしき人達や木箱を運ぶ冒険者らしき人達が声を出し合い荷物を運んでは置き、荷物の確認をするという作業を繰り返していた。

 俺達はサブギルドマスターからある程度の指示を受けながら近くにあった馬車に向かい、その中にある積まれた大量の木箱を見てソフィアが驚いていた。


 俺はスーツの能力をソフィアは身体強化を使って、馬車から落とさないよういっぺんに多く持つことはせずに1ずつ一抱えくらいの大きさの荷物を指定された場所まで運ぶ作業を他の作業者とぶつからないよう気を付けつつ素早くこなしていった。

 すべての荷物を運び終えると、職員達は木箱の中から木材や大きな布などを取り出し次々と大きな円形のテントを組み立てていった。

 その作業の速さをテントの骨組み設置の手伝いをしながら見ていた俺は、職員というから机仕事しかしていないと思っていたが野外活動もできるのか、凄いな、と感心していた。

 最後に俺達は他の人達とともに一番大きなテントを設置し、中に大きな長方形のテーブルや椅子を運んできれいに整えるように設置し終えると同時にサブギルドマスターが入って来た。

 サブギルドマスターが中の点検作業を行い、問題ないと判断して他の職員を下がらせると、テーブルの上に書類を置き始める。


「皆、手際が良いんだな」

「色々なギルドの職員とはいっても若かった頃や怪我をする前は冒険者だった者が多いですからね。戦闘はできなくてもそれ以外の技術は並みの冒険者には劣りません。

 さっきも言いましたが、ここは辺境ですから、特に他の街や都市と比較しても多い方なんですよ」

「元とはいっても衰えてる様子なんてないからなおさら凄いわね」

 なるほど、常に魔物の脅威があるからこそ、根本である魔物そのものを除去するのではなく、魔物による被害からの復興を優先させたというわけか、これは、色々と偉そうに言ってた自分が恥ずかしくなるな、と俺はあの時にイクスと好き勝手言っていたことについて反省した。

 ちょうどその時、入り口から初老の男を連れてギルドマスターが現れる。


「準備ができたか?」

「はい。問題ありません」

「よし、じゃあ今から会議をするから各ギルドの代表を呼んできてくれ」

「はい。分かりました」

 俺達も外に出たほうが良いな、と思った俺はサブギルドマスターの後に続いてテントの外へ行こうとするが、ギルドマスターに声をかけられその場に止まった。


「ああそうだ、お前らも参加しろ。

 ここにいる辺境伯様の代理もそうだが、各ギルドの代表たちには色々と今回のことで説明しないといけないからな」

「ああ、分かった。

 ......どこまで話せばいい?」

「......ドラゴンの話以外全部だな」

 なるほど、街の各代表者には説明しておかないといけないからな、だが、ドラゴンについてはどうするか、と考えた俺は少々怪しく見えてしまうがギルドマスターに近づき、初老の男には聞こえないよう小声で聞いた。

 その後、ギルドマスターは入り口奥側のテーブルの短辺の席に座り、初老の男はテーブルの長辺のギルドマスターの右側すぐ近くの席に座った。

 ギルドマスターから座るかどうかを聞かれたが、俺とソフィアは拒否してギルドマスターの左側付近に立って人が集まるまで待った。


 しばらくすると、若くて30代後半で一番上が50代の様々な人種の男女7人がサブギルドマスターの案内でテントの中に入って来た。

 各々決められた場所があるかのように高齢順にスムーズに席に着こうとするが、集まった各ギルドの代表の中の真ん中にいたドワーフの男が俺達を見て驚いた顔をしていた。

 あれ、あの人どっかで......あ、防壁の時の、と俺がドワーフの男の顔を見て思い出していると、サブビルドマスターがギルドマスターに外で警備をすると言って外に出ていき、ギルドマスターがこの場にいる全員に話し始める。


「皆、こんな時間とこんな場所に集まってもらってすまない」

「ある程度は察している。何かあったのだろう? 気にはせん」

「そうそう、辺境伯様からの指示があるのと実際に代理殿が来ているからな」

「ありがとう。助かるぜ。

 んじゃ、まずは経緯を説明するぜ......」

 俺がギルドマスターに話した内容を彼は細かく話していき、時折、彼から確認をとるような質問をされては俺が答えていき、周囲から止められることなく説明を終えていった。

 ギルドマスターの説明が終わると、代表たちはザワザワとお互いに話し始めていく。


「な、なんと、数千以上の魔物だと......」

「街の方に攻めてきた魔物は確か百体くらいだったか?」

「それの十倍以上か......

 にわかに信じがたいが、証拠が今そこら中にあるし冒険者達が集めている最中だ。これは信じるしかないな......」

「よく殲滅できたものだ......」

 代表たちが各々感想を言いあい、少し時間をおいてからギルドマスターが俺とソフィアを親指で指しながら話していく。


「ああ、ここにいるこいつ等がいなかったら街はヤバかっただろうな。できれば、こいつ等のことは秘密にしてほしい。いずれ冒険者ギルドで公表するつもりではいるが、まだ確定的な情報が揃っていないからな」

「分かった。数千体の魔物を殲滅する力を持つ冒険者がいるという噂が立てば間違いなく厄介ごとになるだろう。街を救ってくれた恩人を全力で守ることを誓おう」

「私も辺境伯様の代理の身ではありますが、守ることを誓います。

 ですが、できれば辺境伯様に会っていただきたいのですが......」

「ありがとうございます。

 辺境伯様とは時間がある時に冒険者ギルドに連絡していただければいつでも大丈夫です」

「ありがとうございます。必ず連絡します」

 ギルドマスターが情報の秘匿を頼むと、代表たちは頷きあい集団の中で最も高齢の人間の男が右手を上げて答え、今まで黙って聞いていた初老の男も答えた。

 そして、初老の男は俺の方を向いて辺境伯様に一度会うようお願いしてきたので俺は、さすがにここで会わないというのは失礼だな、と思い了承した。

 だいたいの話が終わるのを見届けたギルドマスターが手元にある紙を指さしながら再び話を始めていく。


「さて、ここからが本題だ。詳しくはこの紙に書かれてあるが、まずは簡潔に言わせてくれ。

 俺は今回の出来事に魔族が絡んでいると考えている」

「魔族だと? 確かに、ここ最近王都やこの街など数々の場所で怪しい噂に踊らされている輩がいたり魔物の襲撃があったが......」

「王都の方で勇者召喚が行われたと聞くし、実際に王都を襲撃した魔物の集団を勇者様達が殲滅したという話も聞いた......」

「待てよ。今回の数千もの魔物、まさか......」

「そうだ、この辺り、おそらく魔の大森林のどこかに魔族が迷宮を造ったと俺は考えいる」

 ギルドマスターの言葉に再びざわつき始めた代表たちにギルドマスターは己の考えをはっきりと言い放った。


「まさか、そんな」

「だが、可能性はある」

「なぜ今、あの大森林に......」

「それをこれから調査するのであろう?」

 代表たちが紙を読み込んだり話し合ったりしている間、意見がまとまるまでにしばらく時間が掛かると判断した俺はソフィアに小声で気になっていたことを聞く。


「ソフィア、その、今この状況で悪いが、迷宮って何か知ってるか?」

「え? えーっと。

 迷宮っていうのは魔族が迷宮核っていう大きな魔石を使って造るものよ。

 地下にあったり森にあったり色々な場所にあるわ」

『何故魔族はそれを造るのですか?』

「うーん。確か、前線基地として造っているはず。迷宮には魔力が豊富な鉱石や食材、迷宮を守護する魔物を産み出す力があるみたいで魔族は迷宮で魔物を使役して迷宮内で生産された物資を利用して魔物の軍隊を育成するって聞いたことあるわ」

 ソフィアの端末からイクスが会話に参加し、その話を聞いた俺は、基地、か、あちこちにあってしかも時間が経過すればするほど戦力が拡充されるとか悪夢だな、下手すりゃ元の世界の帝国以上の厄介さだぞ、人類と敵対しているであろう魔族が滅ばないのも、ここにいる奴らが慌てるのも分かるな、と寒気を感じながらギルドマスターの意見に同意する。


「なるほど、今回の一件のことを考えると可能性としてはありそうだな」

『迷宮に関する記述が無いのは何故ですか?』

「あー。たぶん、ここのあたりに迷宮が無かったからよ。王国内に迷宮都市っていう魔族のいなくなった迷宮を国やその都市を管轄する領主様で管理してる街があってね。国内の迷宮は今のところそこしか無いわ」

 迷宮って管理できるのか? となると新たに湧いて出た資源場所みたいなものなのか? うーん、分からんな......ん? と俺は色々と迷宮について考えていたが、ふと疑問に思ったことがあったので思考を止めてソフィアに聞いてみることにする。


「あちこちに出来るんだろ? なんで迷宮の数が少ないんだ?」

「迷宮は迷宮核を壊せば消えるから管理できないものはどんどん潰していかないと魔物で溢れかえっちゃうわ。迷宮は様々な富をもたらすと言われていて貴族様がこぞって手に入れたがるんだけど管理が大変なのよ」

「なるほどな。管理をミスって滅んじゃ意味ないしな。

 イクス、迷宮がありそうな大雑把な場所は分かるか?」

『そうですね。森の中に以前補足できなかった異様に魔素の量が多い場所がいくつかあります。これらのうち、どれかが迷宮なのではないでしょうか』

 あの数千体もの魔物の大群が出てくる危険性と確保できる資源量を天秤にかけたら迷宮を破壊するのは当然か、迷宮都市ってのはどうやって管理してんだろうな、とまだ見ぬ世界に少しワクワクしながら俺はイクスに迷宮がありそうな場所を探せるか聞いた。

 そして、イクスから結果を聞いて、今ままで発見できなかったってことは魔素を隠蔽する技術があるのかもしれないのか、あまり魔素探知を過信できないな、と今後の戦闘に関して俺は考えを改めていた。

 その時、代表者たちの話がまとまったらしくギルドマスターがこの会議の締めを行っていた。


「さすがに今日は暗くて満足な調査ができないだろうから、明日の朝には森の調査をしようと思っている。皆にはそれぞれ支援してくれると助かる」

「ああ、分かった」

「なるべく、速く見つけたいですな」

「一番は、迷宮が無いことなのですがね」

「改めて現状の簡易拠点の物資を確認しておかねば」

 その後、各代表たちが高齢順に席を立ちあがりテントから出ていくのを確認したギルドマスターは初老の男と少し話をしてから入り口から来たサブギルドマスターにテントまで案内するように言った。

 そして、人がいなくなったのを確認したギルドマスターは俺達に話しかける。


「お前たちも今日は休め、お前たちのためのテントは用意してある。少し周囲より離してあるからあのゴーレムを近くにおいても大丈夫だろう。

 まあ、明日の朝には他の奴らに見つかるかもしれんが、明日はさっき言ったように迷宮捜索になるからそれどころじゃなくなるだろうから大丈夫だ」

「ああ、ありがとう、何から何まで助かる。

 その、ところでなんだが、迷宮がありそうな場所にいくつか心当たりがあるんだ」

「なに!? 色々と追及したいところだが、それは後にして、どのあたりだ!?」

 ギルドマスターの配慮は色々と有難いな、これはことが済んだらきちんと話をしなきゃな、と思いつつ俺はギルドマスターに迷宮がありそうな場所について話をした。

 そして、イクスから送られた迷宮がありそうな場所が赤く示された大森林の一部の地図を俺は端末から全員に見えるよう設定したディスプレイでギルドマスターに見せた。


「なっ、ちょ、ちょっと待て。今こっちの地図に書き写すから。

 ......ってなんだよその地図、正確過ぎやしねぇか」

 慌てた様子で腰のバッグから地図が書かれた紙を取り出してディスプレイを見ながら印をつけていった。

 ギルドマスターの作業が終わったことを確認してから俺は彼に補足部分を話す。


「一応、示した場所は他より魔素の濃度が濃いらしい。だから、正確にあるとは限らないんだ」

「いや、なんの手がかりもないよりマシだ。それに、一部のみしか知られていないが、迷宮と魔素濃度は関係があるという研究結果があるから信用はできる。

 よし、明日はこの辺りを調査するか。本当、お前たちがいてくれて助かるぜ。

 とにかく、今日はもう寝るといい。明日また指示を出す」

「ああ、分かった。

 おやすみ」

「おやすみなさい」

 ここまでくると互いに隠し事を隠す気もなく話しているな、と俺は少し笑いつつ、ギルドマスターの話を受けて、素直に従ってソフィアとともに挨拶をしてからテントの外に出た。

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