4話 いざ!ダンジョン都市に!
誤字脱字は投稿前に確認はしていますがもしあれば言っていただければ修正いたします。
それからというもの、俺たちは必死に働いた。
そして俺たちが14歳になった春。
おやっさんにデューク共々呼び出され、2人で向かった。
「おまえらダンジョン都市に行けるだけの金は貯まっただろ?」
「んー俺は銀貨103枚かな?デュークのほうはどうだ?」
「オレは銀貨87枚だな。死ぬ気働いてこれとは情けねぇ。だがもうすぐ目標額に追いつくだろうし大丈夫だ!」
この1年間俺もデュークも必死に働き大金を貯めた。それでも1人あたり金貨1枚なため全然足りないのだ。
そうするとおやっさんは厳つい顔をしながら小袋を投げてきた。
「おやっさんこれは?銅貨50枚入ってるじゃないか!」
「給料の前払いだから気にするな。レオルもここの仕事以外にも仕事してただろ?だがこの店の仕事も一切サボらなかった。だからボーナスだ持ってけ」
この店とおやっさんには本当にお世話になった。命の恩人であり、この人が居なければここまでお金も貯められなかった。
「おやっさん……これまでありがとうございました!いつか恩を返せるように成り上がってみせます!」
「レオル……またいつでも帰ってこい……」
そういうとおやっさんは厨房に戻ってしまった。
「なぁレオル。いつ出発するんだ?」
「毎月月末の便で行けるから明後日だな」
そして俺らは荷造りをし、これまでお世話になった人たちに挨拶をしていった。
旅立ちの前日……
「おいレオル……これからオレたちは成り上がるんだよな?そんででっかい大人になるんだよな。今更不安になってきたわ」
「でっかいかは知らないが、立派な大人として成り上がるんだよ。あらゆる理不尽に打ち勝てるように」
「嫁さん見つけねーとなっ!!」
「お前本当に不安だったのかよ……」
そして翌日俺達はデンタスの街に向けて旅立っていくのだった。なんだかんだ涙が出るほどにはこの街に愛着を持っていた。
「なぁケツ痛すぎるぞこれ」
デュークのお尻は激しく揺れる馬車のせいで死にかけていた。
「だからクッション買っとけって言ったのに。俺は買ってたから大丈夫だが、それでも若干痛いけどな」
2人で駄弁っていると、横から声がかかった。
デンタスの街まで行く同乗者だ。
「そこ2人はもしかしてダンジョン都市目当てでデンタスの街にいくのかな?」
淡い青色の髪を顎あたりまで伸ばし、目も同じ青色の正統派イケメンがいた。
「あぁそうなんだ。てことはお前もダンジョン都市に??というよりも街で見たことないな」
「僕は街じゃなくて、村から来たんだよ。名前はスレイっていうんだ。たまたま魔法に適正があったからずっと森で修行をしていたんだよ。」
魔法と聞いて俺とデュークは驚いていた。魔法に適正があるだけでダンジョン都市では有利だと聞いたことがある。
外の世界では魔法は使えるが空気中に漂う魔素というものが少ないらしく威力はでないらしい。
だがダンジョン都市だと魔素が豊富らしく魔法は主力になりうる強力な才能らしいのだ。
「魔法だと!?オレとレオルも教会で調べてもらったが適正は全くなかったんだぞ!?あぁーうらやましい!!」
「でもあまり詳しくはないのだけど、ダンジョン都市ではスキルというものがあってそれ次第で魔法が使えるようになることもあるみたいだよ?」
スレイが言うには元々魔法に適正があると多くの属性が使えるため主力になるが、適正がないものはその属性が1つか2つ程度に限定されるかわりに使えるようになるみたいだ。威力なども変わらないみたいだ。そのかわりスキルを得られたらの話らしい。
「まぁ僕も詳しいわけじゃないから、あっちいけばなんらかの説明はあるはずだけどね」
「それにしてもオレは腹減ったぞー!!レオル飯は?」
「俺はお前の女房かよ。一応弁当作ってるから食えよ。スレイも情報もらったお礼だから少しお裾分けするわ」
「僕ももらっていいのかい??美味しそうじゃないか。遠慮なくもらうよありがとう。」
そして俺たちはデンタスの街までの1週間、ケツを痛めながら仲を深めていった。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
[今日の一言]バトルシーンはまだですが、頭で文章を考えていると上手く書けるか不安になってきました……。
基本的に週5〜7投稿を目安に18時に予約投稿をしております。
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