1話 生きることの辛さ
これまでは読み専でしたが読むものも無くなってきたので自分が読みたいもの!をコンセプトに頑張っていきます。読んでいただけると嬉しいです。
基本的に週5〜7日で夜18時更新を目安に頑張ります。
あるスラムの汚い路地裏であごくらいの黒髪に前髪のひと束だけ白髪な12歳の1人の少年が死にかけていた。
「本格的にやばいぞこれは…腹が…」
俺は親も知らず気付いたときにはこのスラムにいた。
はじめは孤児院で過ごしていたのだが、借金がどうので潰れてしまったのだ。
他の奴らも散り散りになり俺は1人で盗みなどを繰り返しなんとか食い繋いでいた。
「仕方ない……やるしかないか……」
飢えて死ぬくらいならばと、近くにある居酒屋に忍び込んだ。
裏口から入り野菜などを盗もうとしたとき。
「おい坊主、なにしてやがる?」
まずい!?みつかった!
野菜を奪い逃げようとしたが、おっさんに首元を掴まれ服が破けながら後ろに引っ張られた。
「おっさん!ほんとにごめん!食べるものがなかったんだ!ゆるしてくれ……」
今暴力を受けると死にかねない。
盗みがバレたら殴られるのはこの街では当たり前であった。
なので必死に謝った。それにしてももうすぐ冬なのに唯一の服が……。
「なんだ坊主、スラムのやつか?名前は?」
「あ、ああ……レオルって名前だ。もう食べるものが無くて死にそうなんだ。この野菜だけでもくれないか?金は働いて返すから頼む!」
そう言うとおっさんはため息をつきながら
「そんなもん食っても栄養になんねぇよ。こっちこい!今出来たばかりのシチューだ食え。パンもつけてやるよ」
目の前には数年ぶりの暖かい飯があった。
礼を言わないととは思いつつも体は勝手にシチューを流し込みだした。
何度も何度も流し込み、涙が出ているのにも構わず食べた。
「おっさん……ごちそうさま。どうして俺にこんなことを?」
俺がそう言うと、
「俺も元々孤児でな、食い物に困って盗みをしようとしたんだよ……お前みたいにな。だが結局この店の前の店主に拾ってもらったんだよ。おやっさんは5年前に亡くなったがこの店をこんな俺に預けてくれた」
おっさんは真剣な顔をしながら袋を渡してきた。
「おまえら孤児が生きていくのに精一杯なのは誰よりもわかってる。だが俺も救われたんだ。お前もこれで人生変えろ。気にするな!これもおやっさんへの恩返しになるかと思ってな」
俺は袋の中身を見たら、涙腺が崩壊してしまった。なんと銀貨5枚も入っていたのだ。
成人男性が1日働き銅貨80枚。100枚で銀貨1枚だ。ちなみに銀貨100枚で金貨1枚だ。
今の食事で言うなら銅貨7枚もする。宿なら50枚以上だ。
「おっさん……俺人生変えて一生かけてでも恩を返します」
おっさんはそれを聞くと顔背けて頬を掻きながら
「ガキのくせに生意気なんだよ。成り上がってからいいやがれ」
そう言ったおっさんは誰よりもかっこよかった。
俺にとったらこんな大金を渡され、人生変えろと言われた。今思えば俺はこのときには既に人生が変わっていったのかもしれない。
こんな俺でも変われるなら生き足掻いてやるよ。
これはクソッタレな俺が成り上がる物語だ……。
読んでいただきありがとうございました。
まだまだ下手ですが、これから勉強していければと思っています。
まだ物語も初めですので少しずつスピードアップさせていきます!
よろしければ是非に評価、感想などもよろしくお願いいたします。