プロローグ
これは、社会の歯車から理不尽に追い出された私が
ブラックな会社に勤め始める壮絶なお話、らしい。
「・・・お父さん、お母さん、娘はこんなに・・・・・・立派になれませんでした。」
【プロローグ】
「いい加減にしてください!会社は昼寝をする場所じゃないんです!」
上司というにはあまりにも頼りなく、デスクに座り舟をこぐ上司
年功序列をいいように使い、いるだけで勝手に入ってくる給与だけもらっていく、
もはや蛮行とも呼ぶべき行為だが、意外にも周囲は寛容だった。
いや、きっと何も見ていないフリをしていたんだろう。
正義感なんて持ち合わせてはいない、だって友人に真面目だと言われたことないし。
ただ、任された仕事をこなしていくにはいるだけでも害のある存在(目障り)で、
他部署ならまだしも同部署の2人だけという環境が行動力のない私を後押ししてくれたんだと思う。
うーん。
黙って耐えて数年後、年を重ねて同じようになるべきだったかなぁ。
「おぅふ・・・」
ド田舎ネットワークのせいで、変な噂も立ち身近では仕事にありつけない始末。
通帳残高の桁の数は減る一方。
なるほど、これが絶望かぁ~なんて一周回って冷静だったはずの頭。
「ねぇ、そこのお姉さん!
うちの会社で、ちょっと殺ってかない?」
その時の私には、どんな誘いも魅力的に聞こえてたんだって言い訳ぐらい許してほしい。