第18話 初依頼、完遂
魔理亜は早朝から校門前にいた。この日は土曜日で、オカルト研の依頼に応えるためにいた。
魔理亜の服装は、白地に黒色で、可愛らしく「I am Human」とプリントされたTシャツに、短いジーパンを履いて、白のスニーカーを履いて、時を待っていた。現在時刻は午前7時。指定された集合時間の約30分前であった。
魔理亜は適当に伸びをしたり、軽い柔軟運動をしていた。
「ん〜。体は大丈夫そうだな。こん前のダメージは回復し切ったかな? まぁ、そりゃ1週間も寝てたら回復もするか」
林間合宿の際、魔理亜は過度なダメージ及び、その後の、囚われていた人達の回復に能力を過剰に使用してしまったが故、1週間の間意識がなかった。
「まだ知りたく無かったなぁ〜。まぁでも、いる事が分かったし、これからどうしてこうかなぁ〜」
そんな事をただひたすらに呟きながら、時間を潰す。30分して、
「あれ? 魔理亜ちゃんもういたの?」
「あぁおはよ。琴葉ちゃん」
「他の人は?」
「いるよ。ホラ」
「やぁ」
「おはようございます」
「いつからいたんだい?」
「7時くらいから」
「集合時間の30分前じゃん! 信じてないって言う割にはやる気だねぇ」
「あそこまではっきり言っちゃって悪いなって思ったのと、少し気になり始めたんで」
「そうかそうか! 気になり始めたのか!」
6人は会議の内容の再確認をして、それぞれに分かれて捜索を始める。
今回ツチノコ捜索は学園を中心とした半径10キロの範囲で、3分割して捜索をしていく。
一区画を2人ずつで探す。
魔理亜は琴葉と共に探していく。地図を頼りに怪しい所をしらみつぶしに探していく。
「こんなんで見つかるかなぁ」
「知らない。あの人達が満足すればいんじゃない?」
「あのさぁ、気になったんだけど」
「何?」
「その服何?」
「コレ? 私のお気に入り」
「それが?」
「うん。実はカラバリ違いで後もう二着持ってる」
「何でよ」
「可愛くない?」
「分かんないけど」
その後も捜索は続き、それから5時間後。
全員が校門前に再集合する。
「いた?」
「いませんでした」
「コッチもだよ」
「まぁ、そう簡単に見つかりはしないよね。今日はありがとうね」
「どういたしまして」
その時、志那戯の身体に異変が起こる。
5人の目の前で、志那戯は凶暴そうな怪物えと姿を変える。
「嘘、何で? そっかあれか!」
魔理亜はそう言いつつも魔理亜は神器を使用し、怪物へと攻撃を開始する。しかし、志那戯から変貌した怪物は巨大な翼を持った怪物で、魔理亜の攻撃は当たなかった。
「ウッソォ・・・・・・。待って! その前に」
魔理亜は琴葉達に向けて、
「危ないから逃げて! 逃げてください!」
そう叫ぶ。琴葉達は急いでその場を離れる。
「よし。じゃあ!」
魔理亜は神器を操作して、アーマーを変更する。
赤と白のアーマーから青と白のアーマーに置き換わっていく。そのアーマーには、先程までと違って、各所にバーニアが付いている。
「さて!」
バーニアが火を吹き、魔理亜の身体は勢いよく飛び上がる。
「どわっ! この前も言ったけど威力強すぎるでしょ!」
何とか重心を制御出来た魔理亜は、手甲の部分から剣を出現させ、怪物へと斬りかかる。
剣は怪物の翼の片方を根本から綺麗に斬る。
「切れ味よっ!」
怪物は翼を失い地面に堕ち、ジタバタともがく。
「しなぎー。もう大丈夫」
怪物の背中から腕を突っ込み、魔核を取り出し、握り潰す。
怪物は元に戻る。志那戯は、意識失っているようだ。
「おし。じゃ、戻りますか」
魔理亜は志那戯を背負って寮へと戻る。
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