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いつかまた会えたなら  作者: 真宵 小晴
13/19

海斗の困惑

夕食の時間になり、俺は自分の席に着く。

母が料理を運んできてくれ、父も揃ったところで食事を開始した。




しばらくして母が口を開く。

「そういえば、今日千鶴ちゃんは婚約者の方とお会いするんだって」

その言葉に思考回路が停止する。


・・・婚約者?


「母さん、それどういうこと?千鶴に婚約者がいるの?」

俺は早口で捲し立てるように言う。

「海斗には言ってなかったかしら?千鶴ちゃん許嫁がいて、高校卒業したらその方と会うことになっていたのよ」




千鶴に許嫁がいるなんて聞いたことがない。

俺は食事を中断し、千鶴に電話をかける。

しかし繋がらない。



千鶴は俺が幸せにすると決めていた。

それを今更出てきたヤツにそれを取られる?

冗談じゃない。

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