001 始まりの日
首の前で赤のチェック柄のネクタイを締める
上質なネクタイに自分が浮いている気がして息がつまる
…大丈夫かなぁ、
今頃になって押し寄せる緊張感は本当にずるいと思う、
横に掛けてあるブレザーを形を崩さないように慎重に取り、袖を通してみる
重厚感のある黒は高いことを主張しまくっている
オーダーメイドのせいか無駄に着心地がいい。
お?意外と様になってんじゃん?
、なんとなくポーズを取ってみる
あれ、俺何やってんだろ、
これで何回目かな、
正直言って、あの時からずっとこうだ。
そう、蒼泉学園に入れると知ったあの時からずっと…だ。
浮かれに浮かれ、今なら空も飛べるのでは?
…などと馬鹿なことを考えてしまうほど浮かれていた。
それも無理はない。
受験直前の自分の特待生合格率は30%。
(特待生で奨学金もらわないとあんなぼったくりに近いよーな学費は払えないのだ)
親は諦めていて、既に慰めに入っていた。
正直、俺も受かるなどとは全く考えていなかった。
然し、いざ受けてみると、
張った山が当たるは当たる、当たりまくって何故か7割ほどが解けてしまった。
運の神様もびっくりして後ろから派手にこけるほどの強運発揮っぷりである。
蒼泉学園は見事合格。
子のあまりにも信じられない報告に、親も褒めるより先にカンニングなどの不正を疑って来たくらいだ。
それからはもう、トントン拍子で準備が進んでいった。
上手く行き過ぎていて、これは夢なのではないか、と考えることもあった。
そして、今に至r…。
ビリリリリリリリッッ…!!
「うひぇぇっぅ?!?!」
自分の起こした奇跡を振り返っていると、突然アラームが鳴った。
反動で変な声を出してしまったが、聞かなかった事にしておこう。
いけない、遅刻する!
俺はリュックを片方の肩にだけ掛け、走り出した、
そう、今日から俺は、かの「蒼泉学園」の高校一年生なんだ!!
柚季くん、リアルに描いていきたいです!
アドバイス、感想、お願いします(๑ᴖ◡ᴖ๑)
これからも頑張ります!