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ふと思いついたので書き始めました。

拙い物語ですが、暇つぶしにどうぞ。

のんびり更新していけたらいいなと思います。

「本日を持って、カメリア・ルーナ・フェンネルとの婚約を解消。そして!今隣にいるリリア・イリスフィールとの婚約をここに宣言する!!!!!!!!」


学院の大きなダンスホール。

そこで今夜、卒業式典が行われている。

そんな中、ディセントラ王国第三王子、アインハルト・サン・ディセントラの一言で、賑やかであった会場が、水を打ったように静まり返った。皆の視線の先には、真っ青な顔になりながらも凛と立つ、カメリア嬢の姿と、何故だか涙を流しているリリアの肩を抱きながら、カメリア嬢を睨みつけているアインハルト王子の姿があった。


「カメリア嬢ホントかわいそうやな…」


これは所謂、断罪イベントである。

そう、イベント。つまりゲームなのである。


私こと四ノ宮琴音は、有給休暇を使い、自室に籠って、一週間前に発売されたゲーム、「悪役令嬢はだれ?〜君の瞳を欺いて♡〜」

の攻略真っ最中なのである。

タイトルからして酷いこのゲームは、ある条件を満たすとヒロインの選択が可能になる推理系乙女ゲーム。

表向きは、リリアがヒロインでストーリーが進み、第三王子や、宰相の息子、公爵の息子、騎士団長の息子など、そうそうたる面々の攻略を行うのだが、攻略対象の婚約者や、妹など、攻略対象に近しい女性陣が悪役令嬢となり、リリアと攻略対象の仲を邪魔してくる普通の乙女ゲーム。

しかし、条件満たすと、悪役令嬢側のルートへ行けるようになり、実は裏で攻略対象と結ばれるために悪どいことをしているリリアの姿を見ることができるのだ。

その、リリアの悪事を暴き、卒業式典の際に逆に断罪してやるのが、このゲームの裏ルートであり、真のハッピーエンドでもある。

私は、もう一歩というところまで行っているとおもうのだが、なぜだか最後にカメリア嬢が断罪されて終わってしまう。

ちなみに、リリア以外の悪役令嬢はみな、断罪イベントはあるのだが、全てリリアによって着せられた冤罪である。

リリア嬢何者…。

あと、このルートさえクリア出来れば、全ルート攻略完了なのになぁ…。

なんて思いながら、ふと、部屋の時計を見る。

時刻は午前2時半を回ったところ。

日付が変わった今日は、有休最終日のため、ゲーム機を握る手に力が入る。

仕事が始まる前に、なんとしてでも攻略してしまわねば…!!

そう、気合いを入れ直して、近くに置てあるコーヒーカップに手を伸ばす。

その瞬間。

ぐらりっと視界が揺れた。

えっ!!なに?!??!

揺れは一瞬では治らず、目の前がどんどん暗くなってくる。

なんだなんだ!?!?

三日三晩不眠不休でゲームしたのが悪かったのか…????

そう思ってももう遅く、私の意識はそのまま闇の中へと落ちて行った。






暗闇の中で目を覚ますと、暗い空間の上に、私は浮いていた。

えっ!?!?なにこれ?!?!?

さっきまで自分の部屋だったのに!?!?

驚いて周りを見渡すと、目の前にぼんやりと何かがいるのが分かった。

暗いせいなのか、それがなんなのかも把握できない。

でもたしかにそこにある。

気味が悪いので、そのものから遠ざかろうと立ち上がると、なにかある場所から声が聞こえた。


あなたは、なんのステータスを持っていきたいですか?


空間に声が響く。

か細いが、不思議と響くような声で、気味が悪い。


質問の意味も理解できず、

どこに持っていくの??

と、自然と口からこぼれていた。


次の世界へです。


響く声が答える。


次の世界????ステータス???よくラノベで見る転生か???私死んだのか????

色々な疑問が私の頭を過る。


時間がないから早くして。


なぜだかわからないが、響く声に急かされる。

頭に沢山のクエッションマークを浮かべながら、とりあえず出た言葉が


容姿に全振りしてください。


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