４日目<朝>
あとは行動あるのみだ。
ここからは迅速かつ完璧な対応が求められるからな。
ジョニーはさっそく武装バンに乗り込み城門に群がるゾンビに向かって急加速！
一気に群がるゾンビを蹴散らし山のように巨大なゾンビ…仮に超大型ゾンビとでも呼ぼうか。
超大型ゾンビからつかず離れずの距離を付けながらゾンビの大群を引き付けるように走り回る。
「あの超大型ゾンビを一番最後に城に引き込むのがカギだ」
ジョニーの案は単純だ。
ゾンビたちを城の中に閉じ込めて、蒸し焼きにする。
ただし蒸し焼きにする為の蓋は、あの超大型ゾンビを１番最後に引き込むことで
ゾンビでゾンビの窯の蓋をしてしまうというものだ。
オマコンが言うにはゾンビ共の行動原理は厳密には食欲や性欲などといったものではなくもっと単純。
音…正確には空気の振動に対する脊髄反射のような動きではないかという。
風の音、獣の足音、動き、海のさざ波でさえわずかながらも空気は振動する。
それに吸い寄せられるように動いているに過ぎないのだと。
そうなればより大きい振動に、より過敏に反応するとも考えられる。
城の中の人間が一斉に移動などしたらゾンビも一気に吸い寄せられてしまうかもしれない。
それでは何も意味がない。
なので城の中を移動する人の数を調整して、普通のゾンビたちを少しづつ招き入れる。
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すると超大型ゾンビも移動する普通のゾンビたちの振動を感知して後ろをついてくるのだ。
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今はまだ武装バンという身近な振動に対して引き寄せられているが大群のゾンビが城の中に引き込まれれば
必ず超大型ゾンビは城に向かう。
「責任は重大だぜ…だが！ヒーローってやつは責任を担ぐからヒーロー足りえるのさ」
アクセルを踏みしめて急加速する。
ゾンビ殲滅作戦は今始まったばかりなのだから。
今しばらくはゾンビをひきつけなければいけないのだから…
