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18日目<???その5>

リッグの子供に外に出してもらったジョニーたちは、こっそりとリッグの住処の家に向かっていた。


家に向かうといっても、牢屋になっていた場所とリッグの住処は目と鼻の先ではあるのだが。


「今でもあのネズミたちがそこらから出てこないかひやひやするな…」

「大丈夫だよ、あいつらは集団で行動するから」

悪態をつくチェックに、リッグの子供に諭される。ちなみに最初に牢屋に来た時についてきていた子供は

ネズミが現れてからは姿を見せていない。


とにもかくにもまずはリッグだ。

ジョニーたちのそもそもの目的は車の入手、そしてジタンらしき人間の生存確認だ。

それは微かな希望にすがるに等しいありえない話。

だが、0ではない。


「(俺たちが迷い込んだ宝物庫の奥のあの道に本当に『魔法』なんてもんがかかっているなら…

  俺たちを窮地から救い出したようにジタンもどこかにワープしているかもしれない…)」


ジョニーたちがゾンビから逃げたあの道のようなものがこの近くにもあるのだとすれば…

今までの事象が、ジタンを生存していてもおかしくない。

そう思わされざるえないのだ。


よって車の入手に関してはともかくとして、事情を限りなく知るリッグとの対話は不可欠だ。


素直に話してくれるとは限らないし、なんなら車に関しては諦めても最悪かまわない。

ジタンの消息が少しでも知れるのであれば…


だがその前に1つ問題もある。


ジョニーは腹の探り合いだとか狐の化かし合いだとかそういった腹芸の類がとんと苦手なことだ。

自慢じゃないが四六時中稼業で木を切り倒し、たまの休みにはゾンビ映画をポテトチップスとコーラを

腹に流し込みながら鑑賞するといった生活だったので人としゃべるのもまれだった。


なんなら今一緒にいるチェックにしたっていうほど、コミュニケーションが取れてる自信はないし

チェック自身も妙にまっすぐな正義感というか、家族を持ったが故の父性的なものが見え隠れし

到底そういった事に慣れている人間には見えなかった。


なのでリッグの住処に向かっているものの実はノープランだったりするのだ。


「…それで…何か策はあるのか?」

とか無責任にチェックも聞いてくるもんだからついつい

「…ああ!俺に任せとけっ」

とか言ってしまって泥沼になってたりとよくわからない事になってたりした。


だがまあ。切り出すポイントとしてはやはり安全地帯の話が安パイだとは思っている。


リッグたちからすればこのさびれた村から行先がない。

なので『怖いネズミ』とやらが定期的に出没しているにも関わらず、この村から逃げていないのは

当てがないからに他ならないはずだ。

ならその安全地帯の情報…まあそもそもこの村の情報もジョニーからの情報なのだが。

それの提供とついでに道案内、そしてなし崩し的に仲間に引き込めれば…


というのがここに来るまでに考えていた『元の』プランだ、が。


「(自分たちが生き残るために生贄まがいの事をしてきた…そしてそうやって生きてきた人間が

  そう他の人間のいう事を信じるかどうか)」


正直ジタンの件がなければ、とっとと帰りたいところだったが仕方のない。


まあやるだけやるさ。

そう考えてるうちに、ジョニーたちはリッグたちの住処になっている大型の家の前にたどり着いていた。

が、ついた瞬間その住処の2階からボウガンの矢が飛びこみ、ジョニーの腕のすそを貫いた!


「!…な!!」


あまりの事に反応できずにいると、間髪入れずに2発目の矢が飛んでくる。


さすがに2発目にはジョニーたちも身をひるがえし、そばの木に身を隠す。


「ずいぶん手荒だな!」

チェックも反対の木にリッグの息子共々隠れながら、声を上げる。だが、ボウガンの持ち主は

その姿すらこちらに見せず無言だ。


その騒ぎにすぐリッグも気づき家のそとに飛び出してきた。


つまりチェックがリッグの息子をかばうような姿で木に隠れている…見た目には

それこそ先ほど危惧した誘拐犯のように見える姿の目の前にだ。


一気に最悪な展開になっちまったな…


そう思いながらもジョニーは1つ、頭の片隅にちょっとしたことを思いついてしまっていた。

それこそ最悪だと罵られてもしょうがない…だが一気に色んな事が解決するかもしれない。


悩んでるうちにもすでにリッグは腰の銃を抜いている。

もはや猶予はない。


「リッグ!取引をしよう!もし俺たちを見逃してくれるなら子供を返す!

 だが、もしその銃やボーガンを俺たちに向けて撃ったら」


「撃ったらどうする?!」

リッグの顔からはもはや殺意を隠そうともしない殺気に満ち溢れてた。


「ここで諸共ネズミに食われるぞ?」

そういってジョニーは笛に口を付けた。



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