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18日目<???その1>

冷たく硬い地面に体温が吸われ体の節々が痛い。

サンフランシスコにあるホテルのロイヤルスイートなんて贅沢は言わないが、せめて寝藁ぐらいは敷いてもらいたいものだ。

南極条約とかそういうのに捕虜の扱いがどーので違反するとかないのか?と思うものの

実際の南極条約がどういったものなのか架空の方なのか現実の方なのかいまいちよくわかってないので

その辺はよく考えないようにする。


チェックの方もあきらめて体力温存に努めることにしたのか、壁にもたれかかりながら目をつぶっている。

気配からして寝入ってる感じではないが。


ジョニーの方も熟睡という訳ではない。

高ぶる気持ちを抑え、頭を整理するために無心であろうと努めているに過ぎない。


まだ想像にすぎないのでチェックには言っていないが…というかそもそも恐怖政治云々のくだりも想像でしかない事を前提ではあるが。


この集落は、10人ないし20人程度の規模。老若男女混合である程度統制が取れており

なにがしかの問題を抱えてる。…とジョニーは推察していた。


何故20人以下か。それは村の集落の規模がまず挙げられる。

村と言っても木造りの家が数件。大きさもさほどでもなく、穀物蔵やジョニーたちがとらえられてるような場所以外は、ホテルのワンルーム程度の広さだ。

当然、大人数を支えられる規模ではない。


また見張りがたっていた事から、見張りを立てられるぐらい人の余裕があり…

落とし穴を作ったり、落とし穴からジョニーたちを引き上げる程度には大人か体力のある若手がいるのだろう。

また村の外の柵もどきも理由の一つだ。柵は腰の高さ程度のものだったが、あれを作るにも人手はいる。

材料になった枝も本来は薪のつもりで集めてたのではないか?


そう。女子供でも一抱えで運べる重さであり、落ちている枝を集めるならば背が低い子供でもできる。


最初は薪代わりに集めていた。だが水気が多い枝の場合、火がつかないため乾燥させる必要がある。

だが村の中に置いておくには数も多く乾かすにも束ねると効率が悪い。


その為、村の周囲に立てて乾燥させようとした結果があの柵だったのではないか?


と、ここまで考えると女子供老人を含む十数人のグループではないかと推察できるわけだ。


そして何故何かの問題を抱えてるのではないか…と想像できるのか。

それこそ今のジョニーたちの状況がその回答になる。


「(つまり…外部の人間に漏れると困る…秘密を抱えてる…かもしれねえ)」


言葉には出さずにその台詞を頭の中で反芻させる。


まだ全て推察の段階だ。確証はどこにもない。


だがもうそろそろ、その答え合わせができるかもしれないな。

暗闇に慣れた目には明るすぎる光が見えてきた。

硬い地面に革靴のコツコツとした足音が地下全体に響く。


「…やはり、あんただったのか」

「よう、久しぶりだな…」

松明を持って現われたその男…中肉中背で、神経質な顔持ちの真面目そうな男の姿が

目の前にあった。


「リッグ…」

会った時と同じ警察官の格好をしたひげずらの男。

その眼にはありありと嫌がるような非難めいた眼差しと、気のせいかうっすらとした狂気が宿っているような…

そんな不安になるような目が松明の明かりでちらちらとうごめいているように見えた…



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