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case1

~某居酒屋にて


「ほんとにさぁ変わったよなぁ。」


「確かにね、今はスマホ一台で何でもできるし事足りるからね。」


「ポケベルももう生産終了したらしいよー☆」


「うちの病院内でも今はPHSだな。」


「んで、これからはVRの時代のだろ」


「えーっでもまだ高いじゃん。400万位するらしいじゃんドライブ型」


「あー今、うちの院内で試験的にやってるよ、視覚障害の患者さんとか」


「へぇー」


「簡易のVRなら20万位で揃うらしいよ。」


不意に聴こえてきた同年代っぽいグループの会話に耳を傾けて確かにそーかもなんて思った。


あの頃はこーだったあーだった。

二十歳位の頃はそーゆー会話をする上司がうざったく感じ、今もそれは変わらない自分がいるのだが


仲間内でする会話の内容が、そーいったのが増えてきた現実に最近きずいた。


学生時代の下らない話、楽しかった事。

走馬灯の様に振り返る。。。

学校帰りによくいったラーメン屋、ゲーセンにカラオケ、ビリヤード。

あの頃みたいに純粋に笑えなくなった自分がいる。


愛想笑いや相槌が旨くなるたびに

素顔の自分を何処かに置き去りにしてきたのかもしれない。


何もかも曖昧に、自分のことすらも。


鬱病なのかね?


浸ってたいのかね?


飲み過ぎたかな?


「…チェックで」


会計済ませて外に出ると夜風か優しく頬を撫でた。そこはかとなく心地よく、夜風が運んできた金木犀の薫りが夏の終わりを告げていた。


コンビニでペットボトルのお茶を買い

ワンルームのアパートの帰宅

熱いシャワーを浴びて酒を抜く。


「1人酒増えたかも」


ポツリとでたその言葉になんか虚しくなった。


スマホがいきなり鳴り響き画面をみたら緊急避難警報だった。。。ご都合主義ならここで昔のダチとか彼女からの連絡なんだろーなって思わず苦笑。


「…地震?」


微かに揺れたけど、たいしたことなさそーだし取り敢えず寝ますかね。


「…ねみいぃ…ってうわっ!!」


激しい揺れ、家具は倒れ、立っていることなどできずにその場に尻餅ついて俺はベットの足にしがみつく。


よくもまぁーテーブルの下に隠れろだなんだと避難訓練だとかでやった記憶はある。でもな現実問題実際にんなもんただの鍋敷だ!

なんもできずただ揺れが納まるのを待つしか出来ねぇ!


あぁ確かに俺の危機感の無さだよ、警報きたときにちゃんと対応しとくべきだったよ!!


ちくしょう。。。















崩れ落ちたアパート、砂煙が舞うなか意識は朦朧とし、けたたましいサイレンの音と、ヘリの音がやけに耳障りだった。。。













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