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プロローグ 目覚め
「・・・ぐッ」
俺の喉元に、ぴたりと剣が向けられた。
木にもたれ掛かるようにして座る俺には、もうこいつに反撃する力など残っていない。
口の端から血が流れ、まぶたが重く垂れ下がる。骨折したのか右腕にも力が入らない。
いわゆる満身創痍って奴だ。
「くそったれが・・・こんな《能力》、本当にくそったれだ・・・」
俯きながら、森の向こうに倒れる仲間二人を少し見やる。
二人とも血にまみれて転がっているが、おそらくまだ息はあるだろう。
だが、どちらも動くほどの気力は無さそうだ。
「最後に何か言い残すことはあるかな?」
剣を構える男は、薄く笑みを浮かべながらも冷酷にそう言った。