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胡桃の中の蜃気楼  作者: 萩尾雅縁
第八章
516/805

インターリュードSS

お題を元に、幕間小話。箸休めに。

《 お題 》

貴方は杜月飛鳥で『最近の発作です』をお題にして140文字SSを書いてください。

https://shindanmaker.com/375517


【病】

「アスカはまた食事を取っていないのかい?」ヘンリーは憂い顔でマーカスを見上げた。マーカスは頷いて、「こちらへ」と、主人を導いた。そして、今は出かけている飛鳥の部屋のドアを静かに開けた。「これが彼の最近の発作です」そこには渦高くファッジの空き箱の山が積み上げられていた。


(出演:ヘンリー・ソールスベリー)




《 お題 》

貴方は杜月吉野で『愛してはいるんだけど』をお題にして140文字SSを書いてください。

https://shindanmaker.com/375517


【食べられない】

吉野は抜けるような青空を見上げた。川縁の風はひんやりと彼の頬を撫で、降り注ぐ容赦ない日差しで火照った熱を冷ましてくれる。「愛してはいるんだけど……」ため息を一つついて、地面に転がるとうもろこしの一本を手に取った。べりべりと皮を剥ぐ。これもだ。虫喰いだらけのそれを、又、放り投げた。


(出演:杜月吉野)




《 お題 》

杜月吉野へのお題は〔差し込む、差し伸べられる〕です。

〔「!」の使用禁止〕かつ〔食事描写必須〕で書いてみましょう。

https://shindanmaker.com/467090


【オートロック】

夜の調理室に冷気が漂う。吉野は冷蔵室の中だ。追って入ると、バタンとドアが閉まりオートロックが下りた。吉野はキドニーパイを頬貼りながら電灯を外し、コンセントにシャー芯を差し込む。バシュッ、火花が飛び散りブレーカーが落ちた。暗闇で差し伸べられた手を、へたり込んだアレンは慌てて掴んだ。


(出演:杜月吉野  アレン・フェイラー  危険なので絶対マネをしないで下さい)




《 お題 》

杜月吉野は『大人しくして』を最初に使ってSSを書いてください。

https://shindanmaker.com/466890


【脱走】

「頼むから、大人しくしてくれ」吉野は馬の首筋を撫でながら囁いた。折角ここまで逃げて来たのにここで見つかっては計画がおじゃんだ。「甘いね。乗馬で僕に勝てると思っているのかい?」頭上でパトリックの声がする。やっと火が起こった処なのに。「なぁ、あんたも食わないか?」駄目元で誘ってみる。


(出演:杜月吉野 パトリック・ウェザー)




《 お題 》

「夕方のプール」で登場人物が「騙される」、「永遠」という単語を使ったお話を考えて下さい。

#rendai https://shindanmaker.com/28927


【偽り】

茜色に映える水中で人魚のように泳ぐきみ。ランボーの詩のような、ここは永遠と交わる偽りの海。「なぁ、俺、ホントに好きなんだ」バシャリと水を打って顔を出したきみが笑って言った。この笑顔に、また騙される。きみが好きなのは夕方のプールで泳ぐこと。これは、決して私に向けられた言葉じゃない。


(出演:杜月吉野)




《 お題 》

貴方は杜月飛鳥で『なんだって知ってた』をお題にして140文字SSを書いてください。

https://shindanmaker.com/375517


【砂遊び】

思いもよらなかった。青天の霹靂だ。あいつがなんだって知ってたなんて。僕は今まで何をしていたのだろう? 嘘に嘘を重ね、ただ守りたい一心で。守られていたのは僕の方だったなんて。僕の築いてきた砂の城がサラサラと崩れてゆく。あいつはとっくに砂遊びから卒業して、自分の土台を築いていたのに。


(出演:杜月飛鳥)




《 お題 》

杜月飛鳥は『旅に出よう』を最初に使ってSSを書いてください。

https://shindanmaker.com/466890




【旅】

「旅に出ようかな」飛鳥はぷいっとそっぽを向いた。いつもそうだ。何か気に入らない事があると、きみはたった一人で何処かに行ってしまう。誰にも追えないきみの中へ。こうして目の前に座っているのに、決して届かない僕の言葉。思う存分遊んでおいで。きみが帰って来るのを紅茶を淹れて待っているよ。


(出演:ヘンリー・ソールスベリー 杜月飛鳥)

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