表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雨の音

作者: 月白 深夜

雨が

降っていた


空には黒い灰色が渦巻いて

昼の青い光も

夜の曖昧な闇も

塗りつぶしたのは

冷たい雨


窓に

アスファルトに

砕けて散った水の音が

耳を打ち

鼓膜を叩き

心臓の壁を突き抜ける


バラバラと落ちる雨粒に惹かれて

額を寄せたガラスの向こう

水の波紋で歪む世界に

地を這う雷の低い音が

落ちる雫を不穏に照らし

身体中を揺さぶる

木を揺らし

頭上で哭く風が

すべてを巻き上げていく


昼夜を失くし

色を失くし

秩序を失う世界の混沌に

目的も知らぬまま昂ぶる心は

崩壊に焦がれ

破壊を恐れ

その狭間に見つけたちっぽけな孤独

雨音に隠れた静寂の中

臆病な好奇心を隠す


嵐の一歩手前の雨を、静かな部屋の中から見ていたときに書いた詩を手直ししました。

感想・評価、お待ちしています!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ