悪魔と戦いましょう
先に動いたのは悪魔だった。
「烈風! 切り刻め! 疾風閃!」
左手に緑色の何かを纏わせた悪魔がそう叫びながら左腕を掲げると悪魔の周囲に風の渦が生じる。
悪魔が左腕を横に振った直後、生じた風の渦が一気に拡散して無数の風の刃となってこっちに飛んできた。
「エネルギー攻撃なら私が……! フォークで全部無効化します!」
だけど、私達にはジルが居る。エネルギー系の攻撃なら、魔術だって確実に防げるんだからそんなもの通用しない!
「ぬうっ、防がれたか……! ……それに、やはり爪が無くなれば決定打に欠けるか……! 技の威力まで下がっておるわ……!」
忌々しそうに吐き捨てる悪魔。……もし初めから相手が技を織り交ぜてきてたら私達、どうなってたんだろ……。
「甲羅と王水調合! ディフブレイク! ……今だよ、ルーチェ!」
「シャイニングレイン!」
「ぬ!? くっ、これ以上まともに食らうわけには……」
私が魔術を放ったのを見た直後に悪魔が左に飛びのき、降ってきた光の雨は避けられてしまう。
……やっぱり、簡単には当たらないよね……。
「気にしないで! 動きが止まったところに当てればいいだけだよ!」
「外したことを気にしてる場合じゃないよね! 分かってる!」
再び私は詠唱を始める。今度はさっきみたいに一瞬では放てないけど、その分威力は高めておくから……!
「今度は俺が前に出るか……!」
「援護しますよ、グリーダーさん!」
詠唱を始めた私と怪我の回復のために待機しているマディスを庇うようにグリーダーとジルが前に出る。
「ぬう……貴様……! あの小娘の一撃が無ければそこの銀髪の子供共々とっくに殺せていた物を……!」
自分の前に立ちはだかったグリーダーを見た悪魔が苛立ちを露わにする。
……あの時に動けなかったら、今頃全滅してたんだよね、私達……。
「……今度こそ殺してくれるわ! そこの小娘共々な!」
そう叫んで再び翼をはためかせ、空を駆ける悪魔。
その攻撃の矛先は、ジルとグリーダーに向けられている。
「今度は確実に俺が狙いか……!」
「行きましょう、グリーダーさん! マディスさんの薬の効果もありますし、私達なら勝てます!」
「分かっている! 行くぞ、ジル!」
自分たちの方に突っ込んできた悪魔を見たジルとグリーダーが互いに武器を構えて悪魔の方に駆け出す。
悪魔の速度はさっきのマディスの薬で随分遅くなっているから今なら対処できるはず。
それに、二人が爪を腕ごと叩き落としたから私達に致命傷を与える最大の武器が無くなってる。……また生えてきたのはショックだったけど、あの威力なら……!
「灼熱! 焼き尽くすがいい! 獄炎刃!」
ジルとグリーダーの方に飛んできた悪魔が左腕に赤い何かを纏わせ、左腕を振ることでその力を解放する。
今度は燃えるような赤い半円状の刃が無数に生成され、ジルやグリーダーを狙って飛んでくる。
「無駄です!」
無数の赤い半円状の刃とグリーダーの前にジルが割り込み、再びフォークで攻撃を防ぐ。
飛んできた攻撃はフォークに当たり、完全に無力化された。
……赤い刃の攻撃を防いだ直後にフォークを口に入れて、さっきの攻撃もろとも無力化した物を食べてしまっているのは大丈夫なの? とかいろいろ聞きたいところだけど……。
「砕けろ!」
「ぐうっ……!」
ジルの背後からグリーダーが飛び出し、攻撃が終わった直後の悪魔に斬りかかった。
悪魔は攻撃が終わった直後のため、回避行動に移るのが遅れ、避けられない。
戻すのが遅れた悪魔の左腕に、グリーダーの斧の一撃が炸裂する。
「……氷刃! 貫くがいい! ……氷槍撃!」
だけど、悪魔はあっさりと負けてはくれない。
グリーダーの攻撃を左腕で受け止めながら今度は右腕に水色の何かを纏わせ、その右腕を振って攻撃を強引に発動させた。
「ぐおっ……!?」
直後、悪魔の足元から出現する大量の氷の槍。
斧が中途半端に悪魔の腕に食い込んで抜くことが出来なかったのか、グリーダーは下がることができずに突如出現した氷の槍に足と腹部を突き刺され、吹き飛ばされる。
「マディス!」
「分かってる!」
氷の槍に貫かれながら吹き飛ばされてきたグリーダー。……さすがにさっきみたいな致命傷じゃないけど、早く治療しないと戦闘に影響を与えかねない。
「くっ……またしても腕が……っ!?」
グリーダーの斧が突き刺さり、半分斬りおとされかかっている自身の腕を見ながら呟いた悪魔の言葉は、最後まで言うことは出来なかった。
突然悪魔の腹部を巨大なナイフが貫いたのだ。ナイフを使うのは、私たちの中には一人しか居ない。
「……ぐあ……き、さま……!?」
「これで……どうです!」
ジルが突き刺したナイフを振り上げ、悪魔の身体を切り裂く。
悪魔の身体は腹部から左肩まで大きく切り裂かれ、左半身が右半身と切り離される。
切り裂かれた悪魔の身体から止まることなく体液が流れ出す。
「……お、のれ……!」
「これで終わりにする……! ホーリー・カノン!」
ジルに切り裂かれた悪魔の身体が地面に落ち、蹲る。……今なら、確実に当てられる!
これで終わりに……してみせる!
「舐めるなあぁぁぁ! 死の剣! 邪魔者を殲滅せよ! デスブリンガー!」
ホーリー・カノンが直撃する刹那、地面に蹲った悪魔が魔術を発動させる。
「避けられ……ぐああああああああああああああああああ!」
直後、ホーリー・カノンの光弾が悪魔の身体に直撃、天にも届かんばかりの光の爆風が悪魔の身体を飲み込んでいく。
ホーリー・カノンが悪魔を飲み込んだのとほぼ同時に空が急激に暗くなり、周囲の木々が次々に枯れ始める。
「これは……!?」
「何かくる! 防ぐ準備を」
防ぐ準備をしないと! 私がそう言い切る前に、暗くなった空が突然赤黒くなる。
赤黒くなった空に不気味な渦が出来、渦から無数の大きな何かが戦場に降り注いできた。
「な……」
空から降ってきた何かが地面に刺さり、爆発を起こす。
爆発する寸前に見えた降り注いできた物の姿は巨大な剣だった。
……爆発する巨大な剣を無数に降らせる魔術なんて……!
「きゃあっ!? ……がっ……!」
「ジル!?」
爆音の直後にジルの悲鳴が聞こえたのでそちらに目を向ける。
ジルの近くに降ってきた剣が爆発し、爆風に飲まれて吹き飛ばされたジルが枯れ木に叩きつけられていた。
「ルーチェ! 上!」
「……!」
マディスの叫び声で咄嗟に飛びのくことが出来、直撃は避けられたけど、私の眼前には巨大な剣が刺さっており、すぐに爆発する。
爆風に飲まれる、そう思った瞬間に私の身体は吹き飛ばされて枯れ木に叩きつけられた。
「……っ! あっ……!」
背中から枯れ木に叩きつけられた直後、その枯れ木のそばに別の剣が降ってきた。
枯れ木に叩きつけられて動けない私に爆風を避ける手段はない。
そのまま爆風を受けて別の木の所まで吹き飛ばされる。
「くっ……! う……!」
「不味……剣が……うあっ!?」
「がっ……!」
木の手前の地面に落ちた私が顔を上げると、マディスとグリーダーのすぐ近くに剣が降って来て、その剣が発生させた爆風で二人が吹き飛ばされる瞬間が目に飛び込んできた。
「マディス! グリーダー……!」
二人やジルが心配になったけど、悪魔が放った魔術は心配する時間すら与えてくれない。
地面に倒れている私の真後ろに生えている枯れ木に剣が突き刺さり、爆風でまた別の場所に吹き飛ばされる。
「……こんなの……どうすれば……!」
魔術で反撃しようにも、何度も爆風で吹き飛ばされて木や地面に叩きつけられ、視界が上手く定まらない。
悪魔に直撃したであろうホーリー・カノンが今どうなっているのかを確認する余裕すら全くない。
「くっ……! ……ルーチェさん、大丈夫、ですか?」
「ジル……!」
すぐ近くに飛んできたのか、ジルが私に声をかけてきた。
ジルの身体もさっきから降り続いている悪魔の攻撃で傷だらけになっている。
「正直……厳しい、かも……」
全く反撃できる機会も回ってこないし、感覚が滅茶苦茶になってまともに立てないし……。
「何言ってるんですか……。何を言おうと、これが終わるまでは……っ!」
その言葉を言い切る前に、ジルは降ってきた剣を避けるために飛びのいた。
……って、私、攻撃を避けられないような……!
「……! ルーチェさん!」
「え……?」
ジルの叫び声を聞き、何気なく上を見上げると、私の身体目がけて降ってくる巨大な剣が。
……あれ? もしかして、詰んじゃった?
「世界が……遅くなって……?」
剣を避ける事が出来ない、そう感じた直後、急に自分の周囲の時間の流れが遅くなっていく感覚を感じた。
自分の身体の動きも、剣が降ってくる速度も、何もかもがゆっくりになっていく。
「な、なにこれ……? 急に頭にこれまでの記憶が……」
テラントで暮らしていた時の記憶が次から次へと頭に浮かんでは消えていく。……なにこれ!? 走馬灯!?
「こんなのより……何とかここから逃げるための手段を……!」
身体を動かそうにも、手や足に上手く力が入らない。
手や足を動かそうとしている間に剣はどんどん私に近づいてくる。
「嫌だよ……こんなところで……死ぬなんて……!」
どうしようもない運命なんて言葉もあるかもしれないけど、それでも……!
「死にたく……ないっ……!」
剣が私に突き刺さる寸前、横から何かにぶつかられる感覚を感じた。
直後、私の意識は暗転した。
ーーーー
「……さん! ……ェさん!」
……あれ……? 私、どうなったの?
確か、何度も吹き飛ばされて身体が上手く動かなくなって、立てなくなったところに剣が降って来て……。
「ルーチェさん! 大丈夫ですか!?」
「……ジ、ル……?」
え? 何でジルが……? ジルもあの後剣で貫かれて死んじゃったの……?
「寝ぼけたこと言わないでください……何とか生きてますね? ルーチェさん」
「……え? 私、どうやって助かって……?」
あの剣、もう避けようが無かったはずなのに……。
「あの時私が避けた剣が先に爆発して、間一髪のところで爆風に飲まれたルーチェさんが吹っ飛んだんですよ。後一秒でも遅ければ、ルーチェさんはあの剣に串刺しにされて死んでいました」
……そうだったんだ。って、そんな事言ってる場合じゃないよ! 悪魔は!?
「ルーチェさんの魔術が直撃して、今も光の柱が立ち上っていますが……」
「……カノン、の……?」
何とか首を動かしてジルが指さした方向を見ると、ホーリー・カノンの閃光がまだ立ち上っていた。
「……あれを直撃で食らったんですから死んでいると思いたいんですけどね……。……まだ、悪魔がどうなっているのか分からないですが……」
……って、ジル、傷だらけじゃない! 早く治療しないと……!
「ルーチェさんの方が深刻でしょう? 立てますか?」
「う……!」
腕に力を入れて立ち上がろうとしても、身体が上手く動かない。
「……やっぱり、立てそうにないですよ。マディスさん」
「……あの薬の副作用かな? ……グリーダーも動けなくなっちゃったしね……。この状態で悪魔がまだ戦えるとしたらまさに最悪の状況だよ」
「どういう……事?」
……わけがわからないんだけど……。
「失った血を無理やり補充して戦えるようにしたでしょ? あの薬の副作用で脱力作用があったんだけど、悪魔の最後の攻撃のダメージで副作用が出るのがかなり早まったんだよ。ダメージの痛みに加え、薬の副作用が出たから動けなくなっちゃったんだ」
「……マディスさん。薬の改良は急務ですよ?」
「分かってるよ。……こんな副作用が出たんじゃこの先こういう敵と戦えないしね」
……う……今度は眠気が……。
「こんなところで寝ちゃ駄目です、ルーチェさん。大体、まだ戦いは終わってないんですよ?」
「分かって、るけど……」
少しでも気を抜いたら……意識が飛びそう……。
……って、え? 光の柱が消えて……!
「……悪魔はどうなりました?」
「分からないけど……」
倒したはず、だよね……?
……あれ、何、この音……? 何かが降ってくるような……。
「ゴハァ……!」
「ま、まだ生きていたんですか……!?」
悲鳴と共に地面に落ちてきたのは悪魔だった。その全身はすでにボロボロであちこち崩れかかっているけどまだ生きている。
「と、止めを……あっ!?」
「……あ、あれ……? 上手く力が、入らないや……」
「大丈夫!?」
悪魔に止めを刺すために向かって行こうとしたジルとマディスだけど、直後に崩れ落ちてしまう。
よく見たらジルだけじゃなく、マディスも全身傷だらけじゃない! 大丈夫なの!?
「あはは……結構、辛いね……」
「これくらい……どうと言う事は」
「やれやれ……まさか本当にここまでやってしまうとは……」
ジルの言葉を遮るように別の人の言葉が聞こえる。……待って。この声、聞き覚えが……。
「あ、あなたは昨日ヒローズで会った……!」
「昨日の冒険者一行ですか……。彼をここまで叩きのめすとは驚きです」
昨日この依頼を見たときに依頼表を先に見ていた男の人が何故か悪魔の前に立っていた。
「……クラウス!? 貴様、何故ここに……がっ、は……!」
「あなたが負けた際に止めを刺される前に回収するためですよ。こんなところで死なれては困りますからね」
「……人間が、悪魔を助ける……? どういう、事なの……?」
昨日会った人……クラウスさん? は何で悪魔を助けてるの……!?
「ふふふ……私が貴方たちと同じ人間だといつから錯覚していました? 私はですね……」
そう言うなりクラウスさんの背中に翼が生え、翼が動いて髪が舞い上がる。鋭く尖った耳に、悪魔と同じような大きな翼……!? あの人、人間じゃないの……!?
「見ての通り、私は人間ではありませんよ。魔族の一人です」
「魔族、ですって……!?」
ジルが驚愕の声をあげる。
……ちょっと待って! じゃあ、私たちが倒したそこの悪魔ってまさか……!
「ふふ……人間が勝手に悪魔と勘違いしたんでしょう? 彼も私と同じですよ」
クラウスさんはそう淡々と告げた。
「その悪魔も、魔族だったの……!?」
「ええ。まあ、彼には人間にも通じる言葉は喋れませんがね。そのせいで、悪魔にしか見えないでしょうね」
これが魔族……!
「……クラウス、下がる前に一つだけ聞きたい。……連中は何者だ?」
「そこに当人たちがいる以上、直接聞いたら早いと思いますけどね……」
「……っ! それもそうだな……」
先ほどまで私たちが戦っていた悪魔――――魔族が、クラウスさんに肩を借りながら立ち上がってこっちに向き直る。
「……貴様らは何者だ? 数で勝るとはいえ、我をここまで追い詰めたほどの実力……。貴様らはどこの勇者なのだ?」
さっきまで戦っていた魔族が私たちの方に問いかけてくる。
「貴方たちは何者です? 数で勝っていたとはいえ、私をここまで追い詰める実力があるとは……。貴方たちはどこの勇者なのですか?」
「……通訳ですか?」
ジルがクラウスさんに問いかける。……私にはそこの悪魔の声もちゃんと聞こえたから気にはならないけど……。
「ええ。貴方たちには彼の言葉はおぞましい雄叫びにしか聞こえないでしょう?」
「……クラウス、そこの小娘は……」
「……? どうしたんです? ……言葉を理解? ああ、そういう事ですか。ですが、我々の同類ではありませんね。特定の地方でやたらと発生していて迫害されている「アレ」の類でしょう」
満身創痍の私達を放置して話し込むあたり、私達を始末する気は無さそうだけど、どうしたんだろ……?
小声で何か言ってるから聞こえないし……。
「ルーチェさん、どうします?」
「……聞きたいのなら素直に答えるつもりだけど?」
「まあ、魔族側に認知されてどうなるかはともかく、聞かれた以上名乗るのが礼儀って事?」
そういう事になるかな。……浅はかすぎる?
「いえ? 別に教えたところで何の影響もないですよ?」
「じゃあ、伝えるよ。……私たちの素性、聞きたいなら答えるよ」
……魔族に名乗るってちょっと不思議だけど。
「ほう? なら教えてもらおうか?」
「私たちは冒険者パーティ「正義強盗」。テラント出身の冒険者」
「テラント……? どこだ、クラウス?」
「ヒローズの西、つまり、ド田舎ですよ。ちょっと頭がおかしな馬鹿王が治めていますね」
……否定できないよ……。あの王様は本当に馬鹿だし、思い付きだけで動くし……。
「管轄の魔族は?」
「居ないですね。そもそも、あの国が勇者を管理できるかと言われるといささか疑問です」
……召喚したその日に私も追い出されたんだしね……。
「……そんな国の冒険者がこの手練れか……」
「ええ。まさかあなたを破るとは。しばらくその身体、使い物になりませんね」
「……テラントは強者の国か?」
それはありえないよ……。私たちが無茶やってるだけだから……。
テラピアに冒険者は居たけど皆難易度の低い物に集中してたし。
「まあ、いい……。いずれにしろ、貴様らが我を破ったことは事実だ。……だが、我は負けたままで居るつもりは毛頭ない」
「……今日は負けたが、次は勝つ。そう言いたいようです。要するに……」
「……どこかで私たち相手にリベンジマッチを挑む、と?」
……また変なことになったね……。
私達、悪魔の討伐に来たのに……。
「そういう事です」
「正義強盗……我が、アモンが再び貴様らと戦うその日まで、死ぬでないぞ! 貴様らを下すのは、この我だ!」
「では、さらばです。またどこかでお会いするかもしれませんね。ああ、そこに転がっている斬りおとされた左腕は討伐の証拠にでも素材にでも使ってくださいね」
そう言って魔族――――クラウスとアモンは消えていった。……魔族と戦った事だけでも驚きだけど……。
「魔族って残忍で残虐な存在だ、と勝手に思っていたんですけどね……」
「うん……」
なんだか、持っていたイメージが一気に崩れたような気分だよ……。
一応しばらく動けないみたいだし、依頼達成、って事で良いのかな?
ヒローズ編は後一話と番外編を挟んで終了。バグリャ編に向かいます。
……倒した直後に繰り出してくる悪あがき、通称ファイナルアタック。
勝ったと思ったら自爆で道連れにされたり、本当に質が悪い一撃です。