母になるということ
「おぎゃああ おぎゃあああ」
「産まれましたよ! 元気な男の子です!」
私は はっとした
ぴたっと止んだ痛み それに代わって 一気に涙が込み上げてきた
正直 どんどん お腹は大きくなるけれど
その中に ヒトがいるなんて 信じられなかった
だけど 今 目の前には
間違いなく 私たちの赤ちゃんが居る
小さいような 大きいような 不思議な感覚だった
この子が 人間なんだって考えると とても小さく思えるし
だけど ずっとお腹の中にいて
今こうして 産まれてきたのだと思うと とても大きく感じられる
抱っこしてあげてと 助産師さんに声を掛けられ
私は 恐る恐る 赤ちゃんを抱えてみる
ずっしりとした重みがあった
だけど 腕の中にすっぽりと収まっていて
すやすやと 眠っている
赤ちゃんが呼吸をするたび 背中が大きく動いているのが分かる
一見 固まっていて 静かなようで
だけど 触っていると 確実に生きているのだと 実感する
この子は 私の子どもなんだ
私たちで これから 育てていく子なんだ
まだ実感がわかない部分もあって ふわふわしたような気持ちで
だけど 可愛い赤ちゃんが 今 間違いなく目の前に存在していて
これから この子のことを きちんと見ないといけないし
守ってあげなきゃダメなんだ
みんなで 笑顔な家庭を築いていきたいと
私はそっと 心に誓った




