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ミルフィアの計画

新連載開始しました。暇つぶしに読んでいただけると嬉しいです。

2024年5月10日日間異世界恋愛完結部門でランキング2位をいただきました‼皆様のおかげです、ありがとうございます。

2024年5月12日13日と日間異世界転生/転移(恋愛ランキング)完結済で1位を頂きました‼

皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

 ミルフィアは五歳のときに屋敷の庭で転んで熱を出し三日間寝込んだ。その時に見た夢が何故か将来の自分の事なのだと自覚ができてしまった。


ミルフィア・モーガンは金色の髪に藍色の大きな瞳で肌は透きとおるように白く可愛い幼女だった。大きくなれば美女となることが確実にわかる容姿をしていた。


彼女を溺愛している両親と兄がいる。父親は金髪でブルーの瞳の長身のイケメン、母親も銀髪で茶色の目の優しい雰囲気の美女、兄も銀髪でブルーの目の格好いい男の子だった。


この世界が前世で好きだった小説と寸分も違わない環境であると気付くのに、時間はかからなかった。


ミルフィアは自分が将来悪役令嬢と呼ばれバッドエンドを迎えることを思い出した。

確か十歳の時に婚約者として決められる伯爵令息サライ・スタンレイが貴族学院に入ってから浮気をした挙げ句、冤罪を被せて婚約破棄をしてくるストーリーだった。


その中でミルフィアはいかにも悪役令嬢らしくサライの浮気相手に嫌がらせをする。婚約者を取られたというプライドが現実を受け止められず色々やらかしてしまうという話だった。


そんなことは御免だわ、私はサライと婚約なんてしない。せっかくこんなに可愛い子になったのよ。おまけに家はお金持ち、自分の未来は自分で決めさせて貰おうと決心するミルフィアだった。


色々思い出したことをノートに書いておくことにした。イベントが立ち塞がるかもしれないのだから。

誰にも見られないように鍵付きのノートに書いておくことにした。それをまた鍵付きの引き出しにしまった。


そして次にすることは勉強だ。今も家庭教師が来て色々勉強している。語学、教養、マナー、ダンス、礼儀作法、刺繍、ピアノとバイオリンだ。何処へ嫁いでも恥ずかしくないような教育がされているのだと思う。幸いミルフィアは優秀で難なくこなしている。


将来お金に困らず暮らしていくとしたら、経営と経済について学ぶことだろうか。お父様に後でお願いしてみよう。


お父様に昼食の後、勉強を増やしてほしいとお願いしたら驚かれた。今でも結構な時間が取られている。もっと遊ぶ時間があってもいいんだよと言われた。


私は遊ぶより未来を変える方が大切なので、勉強が楽しいのですと言って目をウルウルさせてお願いした。

このおねだりの仕方に弱いお父様は兄様と一緒に受けることを条件に了解をしてくれた。


兄様はロハン、三歳上で八歳、頭脳明晰で侯爵家嫡男として教育も完璧にされている。


「ミルフィアはどうしてそんなに勉強が好きなの?」

「なんとなくです、やれば頭に入ってくるんですもの、楽しいから色々なことが知りたくなるの。お兄様と一緒にお勉強が出来てとても嬉しく思ってるの。ご迷惑だった?」


「ミルフィアと一緒ならどんなことでも楽しいさ。どうせ勉強しないといけないことだったし」

妹に甘い兄はミルフィアに微笑みながらそう言った。


ある日玄関辺りが賑やかになった事があった。お父様のお友達が息子を連れて来ているらしい。お兄様が対応に連れ出されているようだ。そうよね、男の子の友達なんてお兄様の相手よね。そのままお庭で遊ぶみたい。


私は楽器の置いてある部屋でピアノを弾いて楽しんでいた。

楽しくなるような曲を弾いて気分を上げようと小さな手で一生懸命弾いていたの。

まだ五歳だから指が短くてドからソの五音にやっと指が届く感じなので難しい曲は弾けないけど、子どものためのピアノ曲があってそこからなら選び放題だった。


夢中になっていたら後ろから拍手が聞こえてきた。お兄様と一緒に知らない男の子がいた。


「上手だね、素敵な曲だった」

知らない男の子がそう言った。ミルフィアは、兄の顔を見た。


「お兄様そちらの方はどなた?」


「サライ君だ、お父様の友達の息子さんなんだ。今日初めて一緒に遊んだんだけど、ミルフィアの綺麗なピアノの音が聞こえてきて一緒に聞いていた」


「サライ・スタンレイです。父が君たちのお父様とお話があるらしくて、君のお兄様と遊ばせてもらいました」


その名前にミルフィアはびっくりした。こんなに早く出会いがあるなんて思っていなかったから。

五年も早く出会ってしまった。困る、どうしていいのかわからなくなった。


取り敢えず人見知りのふりをして兄を見上げ困った視線を向けた。それだけで理解してくれた兄は

「妹は人見知りなんだ、さあ外へ行って遊ぼう」

とサライを外に連れて出てくれた。


サライは軽くお辞儀をすると部屋から出て行った。















お読みいただきありがとうございます。誤字報告ありがとうございました。訂正しました。

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