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エピソード1 第9話

涙を流す犯人のおっさんをシオン達は、


((((…絶対言っちゃいけないんだろうけど可哀想だなぁ…))))


と、思いながら見ていたところで自分達の後ろから、


「…悪いな、遅くなっちまった」


と、言って複数人の厳ついおっさんが姿を見せたのである。

これにシオンとヴァールは、


「…い、厳つい…」


「…誰だこのおっさん達…?」


と、言ってその複数人の厳ついおっさんを眺め、老夫婦はシオンとヴァールに、


「…おい二人共、少し離れてな」


「そうそう、多分ちょっと…かな?荒れるだろうからね」


と、言って少しこの場から離れるように注意してきたのであった。

この老夫婦からの注意を受けたシオンとヴァールは、


「…離れないと危ないの?」


「…荒れるって…そんなに…?」


と、言って老夫婦の言葉に少々狼狽えながらもその場から少し離れてこの後に起こる出来事を見守る事にしたのであった。

そうしてシオンとヴァールが道を空けたところでその厳ついおっさん達がスリ被害者のおっさんの元に近付いていって、厳ついおっさん達の代表らしきおっさんが、


「おぅ、兄ちゃん、うちの若い衆が迷惑かけたみたいだなぁ?」


と、言って被害者のおっさんに話し掛けていったのである。

これに被害者のおっさんは、


「え?…あ、げ…。こいつグラーツ盗賊団のメンバーだったのかよ…!」


と、言って一、二歩後退りをした後で代表らしいおっさんに、


「…そうだよ、あんたのとこのメンバーが俺の財布をスリ盗っていったんだよ!それについてなんかねえのか!?」


と、言ってほんの少しだけ声を震わせながら話したのであった。

これに代表らしいおっさんは、


「…おい兄ちゃん、声震えてんぞ?大丈夫か?ちびってねえか?」


と、言ってニヤニヤ笑いながら被害者のおっさんに話し掛けていったのである。

この代表らしいおっさんの言動に被害者のおっさんは、


「…ふ、震えてねえよ!あんたこそどうやってこの場を無事に終わらせるかで震えてんじゃねえのか!?」


と、言って代表らしいおっさんに言い返していったのだが、直後に代表らしいおっさんの拳が被害者のおっさんの顔面に炸裂、その一撃で被害者のおっさんは鼻血と折れた歯を撒き散らしながら吹き飛んでいったのである。

こうして自身が殴り飛ばした被害者のおっさんに向けて代表らしいおっさんが、


「良かったな兄ちゃん、金と血と歯を無くしただけで助かって。他の奴が犯人だったら命まで盗られてたぞ?」


と、言って声を掛けた後でメンバーのおっさん達に、


「全く面倒な事に巻き込みやがって。気晴らしに飲みに行くぞ!」


と、言って声を掛けたのであった。

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