エピソード0 第1話
またしても何か妙な電波を受信しました…。
楽しんでいただければ幸いです。
この日はシオンの15歳の誕生日であった。
その誕生日にシオンは両親や祖父母から、
「お前も俺達一族の人間なんだからこの程度の洞窟なら一人で行き帰り出来るようにならないと駄目だ」
という理不尽な言葉を告げられてある洞窟の中に放り込まれたのである。
その際に与えられた道具はショートソードとナイフのみ。
これで洞窟の攻略を命じられたシオンは、
「…なんだってこんな理不尽な事を…。そりゃあいつかこんな日が来るのはわかってたから体を鍛えてはいたけど、いきなり洞窟に放り込むのは無しでしょ…」
と、ぶつぶつと文句を言いながら洞窟内を探索していったのである。
その途中でシオンは洞窟に放り込まれた時に家族から言われた、
「とりあえずの合格点は洞窟の最深部に到達して戻ってくる事。満点は…そうだな、この洞窟にはまだ未踏の場所があるらしいからその場所に到達して、到達した証拠を持って帰ってきたら満点としよう」
という言葉を思い出しながら、
「…未踏の場所に到達してその証拠を持って帰ってこれないと満点じゃないのは罰ゲームじゃないのかな…?」
と、言いながら洞窟の探索を継続したのであった。
その道中でシオンは、
「…ほぼほぼ真っ暗だから明かりの確保は必須なんだけど松明を着けっぱなしにしてると空気が無くなっちゃうし…かといって見えないまま進むのは自殺行為だし…。非常に悩むところだよねぇ…」
と、言って松明を着けたり消したりしながらとりあえずは洞窟の最深部を目指して突き進んでいったのである。
そうして洞窟を進むシオンは途中でコウモリの群れにやおおむかで等に遭遇しては松明とショートソードを駆使して追い払い、時には滝下りをしながら、時にはロッククライミングをしながら洞窟を踏破していき、洞窟内の少し広い場所に出たところで近くの石に腰を下ろすと休憩をしながらこれまで探索してきた洞窟内のマッピング作業を開始したのであった。
「…入って…多分5分ぐらい歩いたところで道が分かれてて片方がすぐに行き止まりになってて、反対の道を進んでいくとこの辺りにコウモリの群れがいて、おおむかでは…移動するか?あれは?書かなくて良いかな?その後に滝があって、そこを降りていって10分ぐらい進むと壁になってて、その壁を登って5分ぐらい歩くと座って休憩出来るぐらいの広場かな?がある、と…。とりあえずマッピングはこんな物かな?」
と、言うとシオンは、
「それじゃまた進むとしますか。よっと」
と、言って立ち上がると洞窟の探索を再開させたのである。
とりあえずエピソード0が終わるまでは連続投稿の予定です。
その後は…ぼちぼち考えます…。