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スイレンは今夜も夢を見る

作者: 逢乃 雫

天つ空も風を


待ちわびる夜



寝付けないまま


瞳を閉じて


いつしか


水を打った心に映る


夏終わりの夜の夢




夢はまるで


心の水面(みなも)に浮かぶ


睡蓮のように



時に漂い


時に風に揺られつつ



たとえ水の中で


もがきながらも


たとえ根が


底につかなくても



きっと咲くから


きっと咲かせるから



夕になれば


そっと花びらを閉じて


やがて来る朝を待つ



それでも見ている


夢はきっと



なりたい自分と


いつか叶えたい未来




いつしか夜が終わり


目覚めたとき



もし涙のしずくが


こぼれていても



もう次の朝が


迎えに来てくれている



やさしい光に


包まれながら



今夜また


きっと素敵な夢が


待っているから




きらめく水面に浮かぶ


睡蓮のように



心の水面は果てしない


情熱という


青く燃えるような葉で


一面を埋め尽くして



夢は見て終わりじゃない


心が見る夢には


朝が来ても続きがある



水の中では今日も


必死にもがきつつ




未草(ひつじぐさ)は未だ草でも


いつか花開く


その日を夢見て



きっと咲くから


きっと咲かせてみせるから



いつか叶える、


その日まで。
















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― 新着の感想 ―
[良い点] 綺麗なお花を見た時、私はその生い立ちまでを考える事はありません。 「綺麗だな」と、思うことはあっても、その中に物語を作ることは出来ませんでした。 でも、この詩はそういったことに気づかせてく…
[良い点] 夜には花弁を閉じ 水に沈む花びらは 朝その花を開く際に 花弁についた水が 涙を流すように見える その様子の他にも 睡蓮という名のイメージと 夢とのかけ合わせ 睡蓮の中でも最小の睡蓮 未…
[良い点] 夢には二種類ありますよね。 寝ているときに見る夢と、 起きているときに見る夢。 全然違うのですが湘南乃風の「睡蓮花」を思い出してしまいました。 2022年の夏も終わりが近づいてきました…
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