かいごう
「好意は悪意の裏返しである」この言葉は但馬 廉の人生の教訓だった。
きっかけは些細な事だった、クラスのカースト上位のメンバーの好きな人が自分に好意を抱いているという噂が流れただけだった、勿論友達として接してるだけであってお互いそんな気持ちではなかった。しかし、年頃の少年少女は冷やかしや噂話などをおこなった、その結果僕は虐められた‥。
「よし!気合だ!気を抜くな!」
今日は高校の入学式だった、僕は県外のそこそこの高校に入学した。様々な設備があり、知り合いが居ないのが一番の理由だった。
「○年○組の人〜集まって〜」
早速、召集の合図がかかっていた。
入学式は半ばに差し迫った頃〜
「新入生総代 斎藤 歌恋」
1人の少女が呼ばれた。
その後は、総代の挨拶、校長の挨拶なとがあり幕を閉じた。
それから1ヶ月後、僕はクラス内のカースト順位を見極め中盤位の立ち位置をキープしていた。
しかし、僕たちの学校では入学から1ヶ月を目安に部活に入らなければならなかった。
何にしようかと決めあぐねていた時に日常部という簡素な貼り紙を目にした。
「なんか、楽そうだな」それが率直な感想だった。
それから、放課後張り紙にあった、旧校舎2階の準備室に向かった。
「失礼します。貼り紙を見てきたんですけど‥」
そこは簡素なテーブルとパイプ椅子があった。
(誰か来るまで待つか。)
この部屋は正直、居心地が良かった、軽い木漏れ日が指し、軽い薔薇の柔軟剤の香りが...
「ん?!」
嗅ぎ慣れない香りの方を向くと本棚の裏にソファーがあり誰かが寝ていた。
「んぁ 誰 君?」
寝ぼけた目を向けたのは新入生総代斎藤 歌恋だった
「あ、貼り紙を見てきました。」
「え?‥あ、日常部の貼り紙見て来たの?」
「はい」
「ちょっとまっててね、」
と言って外へ出てってしまった。
その頃保健室では…
「おねぇ …齋藤先生、放課後は自由にしてもいいようにって部活を作くったのに人がいるんですが。」
「まぁ、部活だから仕方ないわね」と養護教諭の齋藤 栞が言った。
「というか、張り紙って知らないんですけど!」
「私が勝手に貼らせてもらったわ」
「なんで?!」
「私が思うにかれんちゃんは誰かと一緒にいた方がいいと思うのよ。たまに抜けてるし、まぁそこも可愛いけれどもねぇ」