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 日陰はイタリアンで食事をするところである。目の前にはカルボナーラが盛りつけられている皿が置かれている。皿の横にはフォークとスプーンが備え付けられていた。店内にはイタリアを彷彿とさせる音楽が流れており、灯りはほどよく暗く、素敵なムードを醸し出している。店員が伝票を差し込んで、ごゆっくり、と言って左側の通路を立ち去っていく。右側に目を向ければ全面ガラス張りで夜に光り輝く街並みが一望できた。

 おいしそう、とにっこりほほ笑んだのはひなである。目の前の席に座って、日陰と二人は向き合っていた。

「いただきます」

日陰がそういうと、ひなも復唱した。

 「幸せ」だった。日陰はフォークを手に取り、カルボナーラを巻き付ける。それを口に持って行って、数回咀嚼して飲み込む。また、フォークにからめとっては口に頬張る。ひなに目も向けずにひたすら食べ続ける。おいしいね、と言われやっとひなを見る。笑顔が輝いている。口元には少しソースがついている。

「ついてるよ」

ひなは左手の中指を口元に伸ばす。

「逆だよ」

ひなは逆側の口元をさわる。やっと汚れは落ちる。

 するとひなは日陰の目を見つめる。日陰もそれに気づく。二人の目が合うと、お互いはにかみあう。



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