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作戦決行 前編

ジャックは夜中、衛兵の一人をつれてタマネギの屋敷に来ていた。

手にはフィークスの入った籠を持っている。


この男は、知り合いの衛兵から紹介してもらった非番の衛兵である。

バイトとして報酬の5パーで雇っており、ボディガード兼金の運び手である。

1万コイン紙幣100枚の札束が更に100個ともなると、一度に運びきれない可能性があった。


報酬は500万と高いようにも思えるが、裏切り行為を防止する意味もあった。

簡単な仕事で500万が手に入れば、儲けたと思うのが普通であろう。


ジャックは堂々と門番に向かって歩いて行った。


「止まれ!」


「黒い薬剤師が赤い雛を持って来た、とタマネギに話せ」


「く、黒い薬剤師だと!」


門番は慌てて屋敷の中に入っていった。

それからしばらくして、門番が戻ってくると、中に入れと言われた。

屋敷の2階に通される。

部屋の前まで来ると、門番がノックした。


「入ります」


中に入ると、タマネギと思われる人物がそこにいた。


「あーたが黒い薬剤師?」


そこにいたのは、まるで円盤のような髪型の年老いた女だ。


「初めましてマダム。 赤い雛を持ってきました」


「話は聞いてるわよ。 あーたがフェニックスの雛を奪ったってね。 早く見せて頂戴」


ジャックは籠を取り出し、かかっていた布を取ると、そこには赤い雛がいた。


「間違いなく本物よね? あーたが黒い薬剤師ならそれが何よりの証拠ね」


ジャックが街に到着してから、情報が揃うまで動けなかったのが逆に幸いした。

タマネギの耳に奪われたという話が入っていたため、赤い雛がフェニックスの雛だと証明する手間が省けたのである。


「では、シロフクロウに渡すはずだった報酬の1億と交換しましょう」


「喜んで渡すわ。 役立たずのシロフクロウは用済みよ。 門番! 持ってきなさい!」


すると、門番が金庫から札束を持ってきて、ジャックの目の前に積み始めた。

ジャックは持って来た袋に札束を包み、その塊を2つ作った。


「貰っていく」


そして、衛兵と手分けして袋を持ち運び、隠れ家にそれを置いた。

報酬を手渡し、衛兵はその場を後にした。


「さて、次は……」










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