11特訓と男だらけの飲み会
おきた、さっき、ゆーまが臭い匂いして帰ってきた、おしおきでエルルと噛んどいた。
「エルル、森に特訓に行きたい」
「いいわね、行くわ!」
お婆ちゃんのお手伝いして朝ごはんも食べ、準備万端だ。
「さぁ、今日は何するの?」
どうしよう、あんまり考えてない。
「せっかくだし弓でなんか狙う特訓」
「そうね、動く物を狙うわ」
なんとなく決まったけどなかなかいい特訓だと思う。
「全然あたらない」
むぅー、エルルはたまに当たる、むぅー。
「リルルは相手がどう動くかを考えないからよ」
難しい、そんなのわからない。
「むむぅー」
「ふふっ、むくれないの、何度も練習よ」
ふぅー、くたくた、だけどかなり上手くなった、二人で取った鳥を焼いて食べる。
ガサリ!
何かいる! 数は1だ、かなり大きい。
「出てこい!」
「くるわ!」
「ガルルルゥ」
狼!? リルルより強そう!?
「がるるるるぅ」
「あら、かわいいわ」
危ない、噛み付いてきた、咄嗟に背中にへばり付く。
「えいっ」
必殺のチョークスリーパーだ!
「えいっえいっ」
効いてる、流石、必殺技。
「お腹が減ってるね、これ食べなさい」
「ガルル?」
ふぅーおとなしくなった。
「リルル勝った」
「そうね、ほら、おいしいわよ」
「くぅ〜ん」
「リルルの勝ち、お前子分」
「ワォン」
よし、いい子いい子。
「フェンコも一緒に特訓する」
「ふぇ、フェンコ!? リルル、あなた……」
エルル失礼、リルルのネーミングセンスならもっとかわいいのにする。
「ゆーまがリルルに付けようとした禁断の名前」
「なんでそんな危険な名前つけるのよ!」
「すてがたい」
「リルル、恐ろしい子」
「ワオーーン!」
「大丈夫、気に入ったみたい」
「ふぇ、フェンコね覚えたわ、覚えちゃったわ!」
リルルに新たな仲間ができました。
――夜のスラム――
いやー今日も頑張った、ダンジョン三階に行って蛇やっつけたり、蛙食ったり、森探索したり色々だ。
「まぁ、そんなことよりも、酒だ!」
「いゃっほー」
「……ぱちぱち」
「いやーいいねぇ、っと、そうそう家で飲むなって怒られちゃったから作りました、ジャーン」
「おぉー」
「やったー」
「……のみや?」
なかなかいいな、アジト風だ、いっそアジトにするか、ってか源さんどんだけ飲みたいんだよ。
「広場に作りました、アジトです、みんなで好きに使おう!」
「いいね、これ凄ぇいいよ! 流石、源さん惚れ惚れするねぇ」
「源さんやるぅー」
「……むぅ、ジェラシー」
よ、よし早速入るか。
「おぉー中々広いねー」
酒盛りの準備はできた、今回は男ばっかりだしな、色々聞き出してやる。
「さあっ、飲もうぜ!」
「かんぱーい」
「……めらめら」
「飲むよーん」
いやぁーなかなか酔ってきたぞ、そろそろかな?
「おぉ、そういえばエルザは怒ってなかったか?」
「ははっ、大丈夫大丈夫、かかぁがなんぼのもんじゃーい」
「いよっ、源さん男だねぇ」
酒おそるべし。
「いゃー源さんは凄ぇよ流石いい女をゲットする男だ、そういえばどうなんだアドンにドゴンは」
「うん? なにがっすか?」
「……?」
聞き出さなければいけない、この為の飲み会と言っても過言ではないのだ。
「ほら、なんだ、あれだよ、源さんみたいによ、いい仲の奴はいないのかって話しだよ」
さぁどうくる?
「俺ぁ〜いないっすよ〜」
「……同じく」
そうか、まぁ、ここまでは順調である。
「なんだよ、しょうがねぇ奴らだなぁ〜、じゃあ気になる人はどうなんだいないのか?」
「そうっすね〜」
「……むぅ〜」
「ほ、ほら、ならどんなのがタイプなんだよ?」
「可愛い子っすね」
……やはりか、アドンは本物だな、リルル、アルルはしっかり守らないとな!
「ほ、ほぅ〜まぁ確かにな、ならドゴンはどんなだ?」
「……勇ましい人」
なんとも微妙な言い方だな、大丈夫だよなドゴン!
「ははっ、コイツ昔っから姉貴大好きっすからね」
なに? 姉貴? そ、そうか!
「なんだょ〜ドゴンは姉さんが好きなのかよ〜しょうがねぇ奴だな、まぁ飲め」
心配しちゃったよ俺、いゃ〜よかったよかった。
「まぁ〜なんだな、いい姉さんなんだな、うん、わかるよ」
「……姉さん強く優しい、兄貴と同じ……ぽっ」
あん? 大丈夫だよね?
男だらけの飲み会も楽しいもんだな、魔石をつまみに男達の夜は更けていく。
《装備:》
《持ち物:白魔石色々》
《特訓中:リルル、エルル、フェンコ》
《酔っ払い:アドン》
《酔っ払い:ドゴン》
《酔っ払い:源さん》
《家で飲み会禁止:エルザ》




