嘘つきな君の殺しかた
僕は君が好きだ。
それなのに君は僕を嫌いだという。
嘘つき、嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき。
君は嘘つきだ。
僕のこと本当は好きなんだよね。
なんとか言いなよ、嘘でもいいから好きっていってくれよ。
どうして、黙ってるんだよ。なんか話せよ。
もう一人は嫌だよ。君だけなんだよ。悲しいよ。苦しいよ。怖いよ。君を信用出来なくなるのは、とても辛いよ。
だからさ、僕のこと好きっていってよ。
彼女はなにも言わなかったし、嘘なんてついていなかった。
僕の勝手な一人芝居に過ぎなかった。
僕は君が好きだよ。
なのに、なんで君はここにいないの?なんで先に逝っちゃうの?一緒に死のうって言ったのに。
僕は目の前で赤く染まっていく彼女を見下ろしながら、自分の手に握られていた包丁に目をやる。
そっか、一緒にもなにも関係ないよね。
あっちで会えれば、それでいいよね。
今いくよ、待ってて。
僕は笑顔で、自分の握っていた手を胸にあてた。
愛というのは一方的に行き過ぎるととても残酷な終末を迎えてしまいます。
それが伝わってもらえたら幸いです。
これからも、どうかよろしくお願いします。
たまたま読んでくださった方は有難うございます。