おじさんね、マイペースなの。
おじさんね、コタくんのこと大好きなのよ。あ、部下としてだよぉ。
可愛いよね。おじさん、コタくんのことずっと息子にしたいと思ってた。
おじさん、コタくんがいないと寂しい!
この仕事引き受けなきゃ良かったって後悔してる! おじさん、コタくんに会いたい〜。会いに来て!
そう考えていると、
(そう言ってくれるのは嬉しいのですが、無茶言わないで下さい。てか、早く言おうと思ってたんですが、なんで俺が貴方の遺産を貰うことになっているんですか?)
コタくんは呆れたようにそう言った後、ため息をした音が聞こえてくる。
(おじさんからの愛だよ〜、受け取って)
と、おじさんが冗談っぽくそう言えば、
(……八神さんからの愛は受け取り拒否しておきますね……)
そう拒否されてしまった。もう、コタくんってば素直じゃないんだからぁ!
おじさんはどんなに拒否されようと、めげないんだからね!
コタくん。おじさん、頑張って異世界の観察するから! 見守っててね!
おじさん、ほわほわとマイペースで自由に過ごしつつ、何か報告するね!
またね!
◆◇◆◇
ここの言語、いつの間にかわかるようになっていたんねだよね。おじさん、睡眠学習してたのかなぁ?
まっ、いっか。おじさんの部屋、絵本がたくさんあるなぁ。あ、英語で書かれてる……。だから、言語がわかったのか〜。
おじさん、一応英語ペラペラよ? 手紙も辞書なしで書けちゃうんだぁ。
イメージに合わないでしょ、コタくんにもそう言われたことがあるの。えへへ〜。
おじさん、絵本読もっと。なんか面白いこと書いてあるかもしれないし!
◇◆◇◆
おじさん、絵本で号泣しちゃった。凄く感動しちゃったよ。
こう見えて本の虫なのよ。おじさんにとっては食は娯楽、本は栄養なんだよ〜。
そうしたらね、コタくんに普通は逆だって怒られちゃった。えへへ〜。
「あら? 起きてたのね、ずっと眠ってたから心配してたのよ……」
と、美人さんがそう言った後、僕を抱きしめる。恐らく、きっとおじさんのお母さんにあたる人だと思うの〜。
でも、眠かったから眠ってただけだし。反省はしてない、だっておじさんは悪くないも〜ん。……今日は反抗したい気分なのです、気にしないでね〜。
おじさんが注意されたこと全部素直に謝るのは、コタくんだけなのですよ?!
おじさんはしばらく、この世界では喋らないと今決めました。