第八問 合格試験偏3
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第八問 合格試験偏3
「それでどっちに向かうんだ?」
龍星達の笑いに恥ずかしさを感じながらも話を進めることにした。
彼の名誉のために言うが陸は話を進めたいだけでけっして恥ずかし空間から逃げたいわけではないということを追記しておく。
「そうだな。近場にいる試験官の方に行くか」
「分かった。少し距離があるからあいつを使うぞ」
「わきゅう~?あいつですの?」
小首をかしげている白姫。
そんな所も愛らしいと思うのは作者だけではないはずだ。
「あ、あたしとして出来たら遠慮したいかな」
「そうだよ。あたしもあれは勘弁だよ」
「……(陸くん学校に来る時に使ったあれはダメだよ)」
「そうだぞ。あんな危ないのは兄貴として認めらえれない」
「いや、違うから」
龍星の指示で近場に移動するときに陸はあいつを使うと言った時、
あいつの意味が分からない白姫は疑問に思っているがそれ以外の幼馴染は嫌がった。
それを聞いた陸は違うと否定した。
「じゃ何なんだ?」
「まぁ見てのお楽しみさ」
否定した陸の言葉に代表して龍星が聞くと陸は楽しそうに笑っていた。
「「「……(不安)」」」
「わきゅ~?」
そのことに白姫を除いた幼馴染たちは不安になっていた。
ちなみ白姫は何のことかさっぱり分からなかった。
「せい!海谷陸の名の元に命ずる出でよワイルドバード」
そんな様子を気にした様子もない陸は魔法陣が書かれた紙を投げ呪文を詠唱した。
そうすることで魔法陣から緑の風が吹き荒れる中何か不思議な物が現れた。
その姿は巨大なペリカンの背中に木造船の帆船の上の部分がついてあった。
おまけにペリカンの頭に舵きりのような物がついてあった。
「来たか」
実にいい笑顔でワイルドバードを呼び出した陸。しかし、あまりにも巨大で珍妙だった。
「「「いい加減にしろ!」」」
「わきゅ~!?」
不安が的中した龍星たちはハリセンで陸をはたいた。
そのハリセンには乗れるかこんなの!と書かれていた
あまりにもの衝撃に白姫は驚くしかなかった。
「グハァ」
「くえ?」
その一撃で陸は気を失いワイルドバードは不思議そうな声をだしてから消えていった。
「もうリッくん!こんな時まで遊ばないでよ」
「そうだよ。無駄に魔力を使って!」
気絶から戻ってきた陸はひばりとつぐみに説教を受けていた。
「わかった、わかった。それじゃこれからが本番だ」
陸は改めてポケットから札を取り出し三体のトラメカを呼び出し変形させた。
三体のトラメカはそれぞれ違う形に変形をしていた。
一体はフロント部分は虎の顔を模した形状になり前足の間に大きなタイヤを装備し胴体はバイク形態に変わり尻尾は収納され後ろ足の間にも大きなタイヤが装備された。
もう一体は、フロント部分は虎の顔を模した形状となり胴体は横に広がりに前足は短くなり、
後ろ足が前足よりは長くなった。
それと最初の一体と合体しトラ型のサイドカーになった。
最後の一体も二番目のと同じように横に広くなるのは同じだが、
前足と後ろ足は短くなりその代わりそれらの足には車輪がついた。
尻尾は収納されフロント部分は虎の顔を模した形状となる。
虎の顔を模した形状を持った車に変わった。
『『『グオオオオオン!』』』
「これで問題ないな」
式神を見てから龍星達に問うと
「……ま、これで行くか。ツッコムのも時間の無駄だしな」
「…………(……そうだね)」
呆れている龍星と芹香。
「わきゅ~。変形する式神なんてはじめてみましたわ」
目をきらきらさせている白姫。
「……リッくんにしてはまともなセレクトだよね」
「……うん、あたしもそう思うよ」
つぐみとひばりは苦笑いをしながら会話をしていた。
呼び出された式神に呆れながらも龍星達はこれに乗り出した。
ちなみに白姫は楽しそうだった
「それにしても今回も戦闘に進まないな?」
「……(召喚と変形に取られたらからね)」
「わふ~」
龍星がそういうと芹香が事細かく説明する。
白姫はにこにこ笑顔で身体を揺らしていた。
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